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見られて

2020. . 17
深夜、家に帰る最後の曲がり角で、誰かの視線を感じた。

こんな夜中に山の中で、一体誰が?

そう、私の家は山の中です。端的に言うと山に住ませてもらっている状態であり、周囲は人工物よりも自然の方が圧倒的に多いです。

IMG_8527.jpg

そんな夜道で私を観ていたのは、鹿。

奈良の鹿みたいに小さくねぇんだよ。野生の鹿はフルサイズなの。デカいの。普通に突っ込んでこられたら車ベコベコなります。

残念ながらベストショットは逃してしまい、暗闇しか写っていません。ざんねん、逃げちゃいました。

こういう山の中にいると、敬虔な気持ちになります。人智の及ばない世界がこの向こう側にあるのだなぁと。
鹿とか猪にはしょっちゅう出くわします。もちろん狸も狐もいます。猿と熊はまだ観たことないですが、結構家のすぐ隣まで来たりするのでさほど珍しくなかったりします。ま、ビビりますけどね。

こう、動物が人里に降りてくるのは、山の住処を追われたからだ、人間の環境破壊のせいだ、的な論調をたまに見かけますけど、これ全部が全部そうじゃないんですよね。というか、ほとんどの場合追われて降りてきているのではなく、個体数が増えて飽和しているんです。

無論、人間が道路やダムで野生動物の生活圏を分断して、結果的に生存圏が狭まっているというのはあります。
ですが、天敵がいない日本の山の野生動物は、人間が狩らなければ増えちまうんです。食い扶持が増えると餌がなくなる、だから餌を求めてあちこち彷徨う。その結果見つけるのが麓の畑。

野生動物からしてみれば、苦労して探さなくても、目の前に食い物の宝庫が広がっているのだから、それはまさにシャングリラでしょう。その味を占めた動物は何度だって訪れます。そういうものです。動物だって楽な方へ流れます。

うちの付近は畑なんて殆どやってないので実害はないんですけど――というか我々の方が彼らの縄張りの中に住んでいるので、エラそうなことは言えないんで、野生動物は風景みたいに捉えてます。

ですが実害を被る様な自治体では積極的に狩り、地元の特産物として肉を売ったりしているのをたまに見かけます。まあ、猪は皆さん知ってると思いますけど、鹿もそれなりに美味いです。ワイルドな味わいです。

狩らなきゃ増える。
可哀想だとか、捕まえて山に帰せばいい、とか言っていると、幸せなネイチャリストといわれても仕方ありません。動物保護ってのと環境保護ってのは、主体がどっちにあるかで随分捉え方変わるよねという話でして、それ考えてたらふと思うんですよ。

かつては乱獲されまくっていた鯨ですが、今や世界的に鯨の保護が大々的に叫ばれて、捕鯨国は日本を含むわずかな国だけとなってます。しかしこのまま捕鯨が縮小していくと、鯨の個体数増えるわけですよ。何もないところから育ってデカくなる。奴らの図体、鹿とか猪どころじゃないですよ。体積でかいんだ。

だから鯨が増えたら、海面上昇するじゃん。

狩らなきゃヤバくね?





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