
エンジン降ろすと大体見るのがミッションマウント。後ろは大抵ダメになってますが、前側は意外と丈夫なんです。
しかし、リプレイスされたマウントには粗悪品もあり、一年くらいでダメになる物もあります。しかしそればかりは我々にもどうする事も出来なくて、ブランドが付いているか、純正か、無印か、というあたりで良否を判断せざるを得ません。
てな訳で、今回は運良く手に入ったドイツの純正品を使います。 ずっしりしてます。

古い方は完全には剥離してませんでしたが、このくらいへたってます。

フライホイールが触れてミッションケースが削れている箇所をリューターで削ります。

マグネシウム合金の粉。 火をつけたらすごい事になります。 シャイニングです。

今日のバイブズミーティングに行くヒト。 楽しんできてください。

取り残されたヒト。 仕事しましょう。

さて、エンジンも積み終わり、エンジンかけるとすんげぇ音がする。
失敗したか! 冷や汗流しながら自分の過去の行いを思い返してみる……が、問題はなかったはず。
よくよく聞いてると、ファンがシュラウドに触れてる音と判明。
おかしい。
ベルトつけずに回して確認したはずなのに。
何度か試すも、ベルトを着けると音が鳴る。
ワーゲンの特徴の一つですが、表側から順番にジェネレータープーリー、発電機、バックプレート、ファンシュラウド、ファン、という構成で、ジェネレーターの軸にエンジンの冷却ファンがそのまま付いてるのです。ですから、ファンがベルトの影響を受ける。
こりゃあつまり、ベルトの張力に軸が引き寄せられてるわけですな。シムの調整とかそういう問題ではない。で、再びエンジン降ろすのも嫌なんで車載状態でジェネを外すわけですが。
NOOOO!

これ、ここ。 マイナスのネジとかダメですから。なんでダメなのかはやった人しか判らないんですが、

こういう工具が必要になります。指一本の隙間にあるマイナスネジを緩める工具。

すんごいわかりにくいでしょうけど、ここにあるマイナスネジを外さないといけないんです。
ですからほとんどの、新規で組まれたエンジンはここのネジが、横からアクセスできる六角のボルトに置き換えられてるんです。エンジン降ろした時に確認しとけばよかった。過去にワーゲン屋が組んだエンジンだからてっきり変わっているものだと。

ジェネレーターはこういう状態で外します。
いずれにしても、バックの36ミリナットを外すダイナミックアームと、指先二本でネジを回せるゴールドフィンガーを持たない者には外せません。
ベルトの張り具合でファンが音を立てたりするのは、そもそもこいつが原因です。

ジェネレーターバックプレート。
リプロ品はペラッペラで、ベルトの張力で歪むんですね。
純正使わないとダメです。オルタネーターキットに付いてくるようなやつは大体ダメです。
そもそもジェネの軸精度が悪いってのも原因ではあるんですけどね。これはボッシュだけどダメな物はダメ。
そんなこんなで、なんとか終了。
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