倉庫を整理してたら、やたらとシングルポート用のマニホールドが出てくるんですよ。
シングルポートというのは、1200ccを除く、1300cc以降つまりF型エンジンベースの、タイプ2標準の1500cc、H型エンジンに搭載されているヘッド形状をいいます。これ以降1300ccはデュアルポート化してAB型、1600ccをADと、まあ枝葉が広がるようにバリエーションが増えて、モデルも複雑化してゆきます。
そんな進化途上の1500ccというのは、私の中では結構好きなエンジンでして、ものにはよるのでしょうけど、感覚的には1200の軽快さと、1600の力強さの」両方がバランスよくマッチした、小型車っぽい走りをするエンジンだと思っています。
じゃあ、在庫の材料を使って1基作ってみましょうよ、と思い立ったのが先々月の事。組かけのところ地震でわやになり、嫌になって止めてたんですが、放っておいても小人さんがきてくれるわけでなし。一念発起で重い腰を上げます。

中古のエンジンですからそれなりにダメージのあるものもあります。中古部品を使うときはこのあたり、特にエンジンはよくよくチェックしないとせっかく組んでも無駄になります。 これは洗ったあとのヘッド。燃焼室内に打痕ありますねぇ……さてどうだろう。
当たり前ですが、ヘッドはエンジン一基につき二個必要です。

程度のいいのが見つかった、と思って、洗っても、チェックしたらこの通り。バルブガイドのところに亀裂が! つかえねー!

さらにめげずに別のを持ってきてみると、よーく見ないとわかんないですが、ポート間に亀裂が。こいつも使えねー!

もう二個も洗っていい加減嫌になってたんですが、でも見過ごす事も出来ないのでさらにもう一個洗ってみる。今度は亀裂ないよね! オッケーだ、いける! と思ったんですが、なんかプラグホールでかくね? でかいよね? っおおおお! プラグがガバガバ! なんでこんなヘッド残してたんだ。 つかえねー!
というわけで、四個もヘッドがダメでした。こうなりゃ部品も単なる鉄くずです。
シングルポートのヘッドはリプレイスされてないので貴重なんですけど、直すほどに価値があるというものでもない。ゴミとしてしまうのは少し抵抗有るので、また置いておく事になるとは思いますがw

そんなわけで、最後の望みの一個を、ドブ漬け洗い。なんちゅう手間のかかる仕事だ。
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