
ホンダドリーム CB72 SS
日本のオートバイの歴史を開いた名車でございます。きれいにレストアされた車両。お客様が乗ってきました。
制作年が1960年。でも大事にされていたようで、とっても程度がいいです。
全体像写せよーというところですが、あえてこのショット。
私は古いものを自動的に愛でるということはしません。古くても駄目なもんは駄目です。
ただ、昔のものというのは、技術的に脆弱であった事から、できるだけいいものを作ろうとしていたことは確かです。
素材なども今ほど種類がなく、その時にあるもっとも適した素材を使用してトライアンドエラーを繰り返していました。
製品作りのために素材開発から行うほどの予算がなかった、というのが現実でしょうけど、その結果、古い乗り物には「加工技術の様式美」というものがにじみ出てくるものだと信じています。
だから古いものに人は惹かれるのではないかなと。勝手に信じています。
このメーターかっこいい。
もちろん今もメーカーはできるだけいいものを作ろうとしているかもしれませんけども、惹かれない理由はなんでしょうか?

ま、古いといえばトラブルも出ますが、これはタイプ2のメーター周りの配線。燃えてます。
幸いなことに目の前から煙が上がって、オーナーさんがすぐに気づいたから良かったものの、電源線ですから危うくハーネスの束を燃やしてしまうところでした。

トレーの裏にも燃えたあと。
燃えた線を引き直して修理は完了です。おそらくはどこかで短絡してしまったのでしょう。他も調べてみましたが問題はないようでしたので、かなり最小限で済みました。
こんな風に古いものにはリスクがあります。トラブルに遭うかもしれません。
だけど、そういう思い出とか経験とかって、一生忘れないんですよね。そして面白い。
リスクをストレスと感じずに、トラブルを損失と考えずに生きていけたら、きっとその人は幸せ者だろうなと、そう思います。
スポンサーサイト