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ハーレー・ボルトをナメるとひどい目に遭う

2018. . 13

「おっ、お前、ボルトさんをナメるとひどい目に遭うぞ!」

「ふっ……そんな捨て台詞、聞き飽きたわ」

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「くそったれ。やれるもんならやってみやがれ、後で吠え面かくなよ!」

そして俺は奴の忠告を無視し、渾身の一撃をボルトにたたき込んだ……。
その瞬間、ぐにゃりと世界がゆがんだように感じられた。

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「え?」

俺の顔面から血の気が引いた。俺はもう、すでにボルトをナメていた。

――――ええ、そんなわけで、固着してアホみたいに固いパッドピンのボルトがナメました。

一応言い訳させてください。
渾身の一撃と言いましたが、普通のパワーでやりました。
この手の埋め込み型のボルトのナメはリカバリーが非常に大変です。出来ないことはない、という話ですので、出来ればやりたくはないですが、抜けねばブレーキパッドが交換できませんのでヤルしかないです。

はっきり申しますと、ハーレーのボルトは質が悪すぎます。トルクをかけ過ぎると簡単に噛みこむ、かといって緩めに締めると振動で抜ける。これ、どうなの? 

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まず、折れたボルトの頭に穴を開けます。エキストラクターという器具を突っ込むための穴です。なんか器具を突っ込むとかエロいですね。

――じゃなくて、ドリル入れてみて何これって思いました。
アルミみたいにサクサク掘れるんですよ。まさかと思って磁石近づけてしまったくらい。むちゃくちゃ柔らかいボルトなんじゃないのか?

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五ミリの穴を中心に開けて、エキストラクターで回すんですが、その前に火であぶってみます。叩いてもみました。

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だが、回らない。びくともしない。エキストラクターが折れそう。

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仕方がないのでドリルを7ミリまでステップさせ、ボルトピッチを切ってしまわないギリギリで、シャフトだけを抜きます(ボルト部分の径が8.5ミリでパッドピン部分が7ミリなのね)これでパッドは外れました。
しかしそれでも、薄々になってるにもかかわらず回るそぶりすらない。

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結局超薄状態にまで追い込んだボルトの残りを、タガネで突き崩してゆき、最終はタップでネジを切り直しました。
もちろん、新品のパッドピンがそのまま入りますよ。

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今回はキャリパーのように外れる部品だったからよかったですが、まあボルト抜きの手段をすべて尽くした作業といえます。これが最上級でしょう。


ちなみにエアクリーナーとキャブをつないでるボルトも余裕で噛みこんでて、こっちもしっかりナメました。

えー私が下手くそなのか、えー、そうなの?

ハーレー・ボルトさんデリケートすぎるわ。


今回気づいたのは、ボルトが異常に柔らかいということ。だから締めたときにボルトが伸びて、ナット側に噛みこむ。
で、抜けなくなるという。ボルトというものは、締めたときにどんなものでもある程度伸びます。トルクが抜けた後、元に戻ろうとする力が嵌合力となって、天然の緩み止めになります。従って、相手側の素材にもよるのですが、ボルトそれぞれには締め付ける適度なトルクというものがあります。

ただ、私は未だかつて、こんなに柔らかいボルトをみたことがありません。何度も言うようですが、そのくらいのものでした。ホームセンターのボルトでももうちょっと固い。

もしかして固いボルト使うと振動で折れたり、緩んだりするからハーレーはこんなボルト使うんだろうか?

空冷VWのボルトは滅多なことでは折れたり、ナメたりしません。めちゃくちゃ固いです。ですが、ちゃんと靱性(じんせい)もある、固くて粘る鉄で作られています。空冷VWの素材は理想的だと思います。だから今回のような作業をするとなると、かなり苦労します。

てなわけでー。

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