かつて古代ギリシャの哲学者セバスティアノスは、「床というものはそこにあるからこそ床というのだ」と説きました。
これはある日彼の弟子から「床は地面ではないのですか?」と問われたところ、「ならば君はなぜ今、地面という言葉をつかったのか?」と質問を質問で返しました。
弟子は困惑し「床と地面は別物だから・・・・・・では?」と応えました。
しかしセバスティアノスはため息をつきながら首を横に振り、こう言いました。
「人は床を床と知るまでは、そこが地面だと主張してはばからないものだ。彼らが自らが立つその土台を床と認識するのは、床が抜けた時のみである。すなわち自らの常識を覆すようなことが起きねば人は認識を改めることをしないものなのだ」
弟子は憤り「しかし私は……!」と反論を試みようとしましたが、被せてセバスティアノスは言います。
「ちなみに私の妻の名前はユカだ!」
「――先生それには何か意味があるのですか!」
そういうわけで哲学者としては全然認められず、セバスティアノスは無駄にその生涯を過ごしました。
――という枕を偶にはやっておかないと、つまらないなと思いましたので。

またしばらくぶりに床抜け修理でございます。
これはひどいですね。

哲学者セバスティアノスがいっていたのはこの事だったのですね。
破れた床から、地面が見える。そうして人は初めて床があった事を認識するのです。

がっつり切り取ります。今回はシートレールまで切らずに済んでよかったです。これ、シートレール周りまでアウトだと、大変なんですよ。作業的には倍ほどしんどい。

補修用のリプレイスメントパネル。古代ギリシャにはありませんでした。今はいい時代ですね!

こんな感じで治します。
あとは溶接して、錆止めするだけですが、大して面白くもないので割愛します。
ちなみにですね。ワーゲンのボディはプラットフォームシャーシといいまして、ほとんどが中心のフレームトンネルで支えています。床がこれだけ抜けても、全然大丈夫です。極端な話、床が一切なくなっても走れます。走行速度で流れてゆく地面とか、乗ってる人はクソ恐ろしいですけどね。
なので、床抜けてる人は直しましょう。
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