車はどれだけ走ってるのか(超文注意)

2017. . 04
暑い日とか寒い日とか、とかく天候が悪い日は車が多いように感じます。ショッピングモールに向けて渋滞も相変わらず起こりますし、帰省の際の大渋滞も相変わらず。ETCや道路整備が日々行われているにもかかわらずです。
若者が車に乗らなくなった云々という話をよく聞きますが、車が減った気がしない。むしろ増えた気すらする。

さて、これはどういうことなのかと、私(意外と)真面目に調べました。

一体日本にはどのくらい車が走っているのか?

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自動車検査登録情報協会という、いかにも天下り先のような団体がまとめた「我が国の自動車保有動向」というお堅いサイトのデータがあります。

それによりますと、統計を始めた1966年から2016年まで、経済成長とともに上昇傾向の綺麗な放物線を描いています。
不景気だからといって、特に落ち込んだりすることはなく、つまらないほどきれいな線です。

まず乗用車だけを見てみますと66年当時は約230万台。
それが10倍に膨れ上がるのが80年。さらにその倍の4700万台に達するのが96年、2017年現在で6000万台突破です。
これは登録自動車を数えたものであるため、実際に稼働してない車も数えれば量はもっと多いです。

世帯当たりの保有台数という興味深いデータがあります。

1975年時、世帯数に対して平均保有台数0.5を切っていたのが1.00に達したのは、96年。
これ以降、バブル崩壊後失われた二十年と言われるように、伸びても10パーセントくらいしか推移せず2016年で1.064台とほとんど伸びていません。

世帯数に対し車の台数は二十年前からさほどに増えていないことになります。ですが96年から2017年にかけて、1300万台も増えてます。なんか変な感じがしますよねぇ。

ポイントは、一世帯当たり保有台数が増えていないのに、登録台数は増えている、ということ。

ここで総務省の統計データを引っ張り出します。

75年の総世帯数が約3200万世帯、そこからはうなぎのぼりで2016年には5000万世帯に増えています。所謂核家族化ですね。

同じく75年時の人口が1億500万人、2016年で1億2700万人。ちなみにこの十年くらいは減ったり増えたりしてますが、ほとんど変わりがありません。まだかろうじて、ひろみGOのエキゾチックジャパンは通用するといってもいいでしょう。

出生率と死亡率が均衡してるってことですね。(ちなみに戦後の1950年で6000万人でした。やりまくりです)

ざっくりした数値ですが、75年から2016年までの人口増加率が20パーセント   世帯増加率が56パーセント

世帯数の方が上回ってます。これは核家族化、独身などが増えたせいだと言われています。

75年の自動車保有数1580万台(世帯別台数0.475)と、2016年の保有数6060万台(世帯別台数1.064) 増加率にしてみると、約四倍。

56パーセント世帯が増えたとしても、多すぎます。
なに? おかしくないだろうって?

75年時点では二世帯に一台はあった、それが世帯数も上がり自動車保有台数も上がって四倍になったということで1.064という数値を叩き出すのは問題ないです。統計的には。

じゃあ、全世帯に一台ずつ車があるのかよ? というとそんなことはありませんよね。

この保有率と保有台数の齟齬が発生するのは、この自動車検査登録情報協会が統計した、世帯数に対し自動車登録数の割合、世帯別登録数というのが登録者と登録車両を参照してのデータではないため(全人口、あるいは全世帯で割っただけだから。経済活動推移の指標としては機能しますが、現実的ではない)、車を持っていない世帯ともっている世帯という分類がなされていないためでしょう。

したがって、実際は一世帯あたりの平均保有台数が0台から数台という現実になっているのが現実なのです。

ではさらに、国土交通省のデータを参照して見ましょう、――と思いましたが、あまりにも長いので端折って説明します。

一応記しておきますと、三十歳未満で車を保有してる単身者は50パーセントを切ってます。
しかし婚姻などによる二人以上の世帯であれば80パーセント、これが30歳以上になるとさらに上がります。

つまり、家庭を持つ、子供が生まれるなどと同時に車を購入している可能性が高いといえます。すなわちそれが表すところ、必要に駆られて車を購入していると考えられるのではないでしょうか。

で、これらを合わせ保有世帯数が平均65パーセントと仮定すると、先に挙げた保有率1.064台という数値は無意味となり、5000万世帯の内自動車を保有してる世帯は3250万世帯程になります。

つまり1975年の総世帯数に相当するのです。それに対して自動車の数が6000万台。

平均保有台数は1.84台。

実際は1台から2台と表現するのが妥当なので、約8割の人が2台保有しているという事になる。

しかしそれもあんまりなので、ここは最後に独身世帯と既婚世帯に分けなければいけません。さすがに疲れたのでざっくりいきますが、独身と既婚者の割合は全国平均だいたい1:2です。

自動車保有単身者1072万人、車を一人で二台も持てる独身貴族を多めにみて1200万台保有してるとしましょう。のこりの4800万台を2145万世帯が持っていると考えて、

(自動車登録数6000-1200)÷(保有世帯数3250×0.66)   こんな式でええんか?

自動車保有既婚世帯の平均保有台数2.2台。細分化して、高齢者を省けばもっと偏るとは思いますが、まあこんなもんだろうか。


本当は年齢や地域なども加味せねばならないのですが、それをやると1日あっても書ききれなくなりますからやめます。

1975年の段階で2世帯に一台というのは、核家族化が進みだしたころで、かつ3C(カー・クーラー・カラーテレビ)と呼ばれた耐久消費財が、いざなぎ景気にのってどんどんと庶民に普及していった時代であり、社会動向的にも上昇傾向かつ単純だったことを考えるとさほど無理はない数値かと思われます。

また、2016年時においても、夫婦で一台ずつ持つ傾向も珍しくはありませんから、既婚世代の平均保有台数が2台を越えても、また然りかなと。これは地方においては顕著になりますし、都心部でも地価高騰で都市外縁部に巨樹する人が増え、住宅地の遠隔化、またそれに伴う自動車保有、運行の必然化など、相乗的に作用してます。

今回調べてみたのは、車の増加率に対し、車離れなどで保有者が少ないのではないか、目に見える複数台所有者の増加、そして交通量の感覚的な変化のなさへの疑問を探ることでした。

つまるところ、世の中に実際に走っている車の量は、二倍にはなっているが、四倍にはなっていない。

という事は言えるんではないでしょうか。無論その分、バイクや自転車の交通量は減っているとは思います。

こういうこともやってみると面白いもんですよ。数値はざっくりざっくりで正確性に欠けるものですが、なんとなく答えが出て気持ち良かったです。

夏休みの自由研究やった気分でした。




補足参考として。

よく言われることですが、若者の車離れ。私も方々で「最近の若い奴は免許すら持ってない」との声をききます。

さてどうなんでしょうか、と、ついでに調べました。

国土交通省調べによると、若者の免許取得率は、微減の傾向にあると言われています。(平成24年度国土交通白書)
東京都において、91年時、20代の取得率は74.2パーセント、2011年調べで63.5パーセントまで減少しています。
全国レベルだと約80パーセントが保有しており、減ったという程の傾向ではないそうです。
無論データが平成24年と古いので、この当時から現在の平成29年までに変遷してる可能性は高いです。





てなかんじですー







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