あると便利、だった。

2009. . 11
先日、わが社で長年奴隷として労働に従事してきたアルト号がお亡くなりになりました。

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原因は、現代の高齢車にありがちな心不全によるものでした。
長年ご苦労様でした、と労をねぎらう間もなく突然の別れに心を痛めるのはもはや私だけではないでしょう。

さて、車には常々「廃車」という死が付きまといます。というか人間もまた死に向かってマラソンをしているようなものですが、形あるものいつかは滅びるものでありまして、その日は突然訪れます。

そんな折、麻生政権の15兆円景気対策の中に、「エコカー買い替え助成金25万円」という見出しに心を痛めている我々中古自動車業界であります。はっきしいいますと、儲かるのは自動車メーカーだけで、そりゃ雇用対策が根本にあるといえば整合性はありますが、世の中小企業としましてはそちらだけに消費をもっていかれることはあまり歓迎できないかと思われます。しかもあからさまに「13年以上経過した中古車からの乗り換え」という条件付はまるで旧車いじめではないですか。

そりゃあ、空冷ワーゲンは「環境にきびしい車」ですからこの御時世糾弾されても仕方のないことかもしれません。エコカー助成のエコカーの線引きがどこに引かれるかというのは問題の箇所かもしれませんが、どうも何かが違うように感じます。

定額給付金もETCもそうですが、「あぶくぜに」「今ならお得」的な刹那い政策がいつまで続くのかという疑問は残ります。
こういった政策を施行すると一時的に消費は上がります、確実に。
しかしながらそれは「ある程度余裕のある」人々に限られるわけで、景気の底上げとは行かず、脚立の上に立つくらいの不安定なものになるのではないかと思われます。
本当の景気対策とは抜本的に心に訴えかける策でなければ長続きはしません。

人が一生懸命に生きるようとすること、その目的は金ではありません、金を得て何をするかにあります。それが自動車を買う、家を買う、結婚する、海外旅行に行く、事業を起こす、などの行動に転嫁され、結果その先に夢や愛や希望や感動といった「精神的な充足」が発生します。結局労働によって得られるものは全て形のないものであり、人が死の間際に手に握っているモノも結局そんなものだったりします。

つまりETCをつけて高速道路を1000円で乗る事が目的なのではなく、高速道路に乗ってどこへ行って何をするかが肝要なのであり、それに意味を求めない人は出かけるだけ無駄です。

人は夢や希望に向かってそれを成就させるべく奔走します。するはずですし、しなければいけません。
今の日本人はお金をもらったからといって、それで買える夢を作るような本末転倒をこのところ繰り返しているのではないでしょうか。

今の日本人に決定的に欠落しているもの、それは希望です。
満たされすぎた世の常かもしれませんが、若い頃のがむしゃら感ってのを「思い出す」ようになっている私も反省すべき点ではあります。

幸福は金では買えないが、金は幸福を得る手段になる。

といったところで、今回は真面目に書いてしまいましたー。
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