ビートルの高年式(68年以降)モデルというのは、しばしばハンドルのガタが発生します。
ステアリング機構のガタは、キングピン、リンクピン、ボールジョイント、ステアリングギアボックスなどの箇所に、全年式において発生しますが、今日のお題はハンドルそのもの、あるいはハンドルコラムのガタです。
ハンドル本体を掴んで回さずに上下左右に振って、ガタガタしていたら、たいていはハンドルコラムのガタです。
ちなみに73年式以降は起こりにくいですが、それ以前のステアリングコラムシャフトとハンドル本体の嵌合部分がストレートでテーパーになっていないため、コラムナットが緩みやすいという諸問題を抱えています。この場合はナットを絞めれば即解決します。
さて、ハンドルコラムのガタですが

図解もできないので、適当に説明しますが。
ステアリングコラムはステアリングコラムハウジングと、コラムベアリングとコラムシャフトで構成されていますが、ステアリングコラムハウジングにはめ込まれているのがコラムベアリングで、このベアリングがそのままコラムシャフトを保持していてくれればいいのですが、なぜかシャフトとベアリングの間に樹脂製のブッシュが組み込まれています。

隙間があるのが解りますでしょうか?
要するにステアリングコラムシャフトは、この樹脂製のブッシュ(ゴム)により保持されています。
おそらく、ですが、これはステアリング機構からの振動を最小限に抑えるための措置ではないかと思われます。
このブッシュ、古くなると硬化して、跡形もなく崩れ去ってしまいます。なのでその部品があった痕跡すら見当たらないことがあります。それで初めてこのトラブルに直面した人は「?」となる訳です。
いつも通りですが、写真撮る前に作業終えちまいました。
思い当たる人は一度ご相談を、ということでー。
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