空冷ワーゲンにはクラッチワイヤ―というものがあります。クラッチケーブルとも言います。
ビートル系で二メートルちょい、タイプ2になると三メートルくらいになりますので、乗用自動車に使用するワイヤーとしてはかなり長いです。空冷ワーゲンは延べてエンジンミッションが後ろにありますので、このような長いケーブルが必要になります。
つまりそれだけ切れるリスクも増えます。

このケーブルというものは、複数の細いワイヤ―線をヨって作られてまして、いわばロープなんかと変わらない作られ方をしています。もっとわかりやすく言うと、作りとしては荒縄と同じです。
このヨリ線が一本でも切れると、次から次へと連鎖的に切れてゆきます。
「ああ、つり橋のロープが切れそう! 」 いったいどうなる! ピーンチ!
というシーンで、次々とロープが切れてゆくあの様子と同じです。
ただこの、一本だけ切れてるようなときは発見しにくいです。

ここね。このちょろ。
ここが切れただけでクラッチケーブルは終わりです。
少なくとも、この一本が切れただけでも、クラッチミートの位置は明らかに変化しますので、最近前よりもミートタイミングが近くなった(いわゆる深くなる)な、と思われた方は、点検してみてください。
違和感を感じてからも、しばらくは切れませんが、ほどなく伸びきってクラッチが踏めなくなりますので、「アレ?」っとおもったらご連絡くださいませ。
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