で、ビートルには右ハンドルと左ハンドルがあるんですが、本来の形は左ハンドル。
クラッチワイヤの引掛けフックはペダルの根元にあります。
ですんで、ワイヤ交換するのにペダルアッセンブリを外さなきゃできませんで、このへんは右ハンドルでもだいたい同じような作業です。それからリアをジャッキアップして、ワイヤを外して、あれやこれやと、前後左右を移動しながら作業を進めるのが常です。

体が太い人はかなりきつい作業です。運転席の足元に潜り込まなきゃいけませんからね。
ワーゲン社がなぜ底から施工できるようにしなかったのかは謎ですが、まあ過ぎたことです。
で、ほぼ左ハンドルしかなかった時代はこれでもさほどの問題はなかったのでしょうが、すでにオーバル時代から右ハンドルはあり、数は圧倒的に少ないです。そこでクラッチワイヤの取り回しが変更になります。(実は変更しなくても良いということが後でわかるのですが)
今までフレームトンネル内の左隅にあったのワイヤの通るスリーブが右側にオフセットし右側からしかアクセスできなくなります。
しかしながら右側には右ハンドル用のペダルがあるわけ。
しかも左ハンドルの時と同じようにペダルアッセンブリが取り回せないため、ワイヤをフックに掛けることができない。
ワイヤを引っ掛けるのが先か、ペダルをセットするのが先か、それが問題だ。
とビートルの床に這いつくばりながら誰もがハムレットになるわけです。
答えだけ言うと、同時です。同時に行います。 贅沢ですね、同時に行うなんて。
そんなわけで、低年式の右ハンドルは67年までクラッチワイヤの取り回しが変更されることなく、強烈な難作業を強いられます。
さてさて、久しぶりでなんですが、三菱がまたやっちまいました。
デリケートな車業界に水を差してくれます。
先のワーゲン社のガス偽装問題の時は三菱ビビっていただろうなと思います。
というか、十数年前にリコール隠しでさんざん叩かれたのにまたやるか? 信頼失墜でしょうが。
というか、これ詐欺事件として立件してもいいんですけどね。
偽装該当車種の購入者が集団訴訟して、全額返金を要求してもいい事件です。
だって経営陣は知ってたんだもん。
それが日産の実質傘下に入ることと相成り(まあ以前から決まってはいたんでしょうが)ゴーンと益子は何笑顔で握手してるんだと。
ま、しかしですな。大した問題ではないとも言えます。
燃費が悪くなったとて死ぬわけじゃあありませんから。
少しこの点から問題を考えたいのだが、ここ五年くらいは低燃費をスローガンにして、プリウス筆頭でハイブリッドが隆盛。
軽自動車をはじめとしたガソリンエンジン車もあれやこれやの試行錯誤を重ねて、性能を落とさずより低燃費に、よりクリーンにを目指した開発競争が行われてきていた。
低燃費にこだわるのはガソリンの高騰で、車の乗り控えが起きるという懸念からです。
一般庶民はガソリンが高くなれば燃費のいいクルマに乗り換えるほど愚直です。
したがって、メーカーは燃費の良い車の開発を急いだ。
競合する機種は各メーカーにあり、互いに睨みをきかせる。その中での開発陣の苦悩。
バレなきゃいいか、と。
バレなきゃよかったね。
庶民は思ったほど燃費が良くなくても、不正されてるなんて疑いもしないから。それよりもプラセボ効果のほうが大きいから。
そろそろ低燃費競争にも歯止めがかかったかな、と思ってたんですが、この行き過ぎた燃費競争の行く末に不正が露呈する。
だってそうでもしなきゃやっていけなかったんだもん。
だろうね。 庶民はシビアですからね。
ではここで皆さん、自動車に乗る方全員に聞きたいのです。
買い換えた車の燃費による恩恵受けてますか? お父さんお小遣い増えました? 夕飯の食材レベル上がりました? 家族に笑顔が増えました?
良いことが増えたのなら何も言うことはありません。 そういう方は過去を捨てて未来を選択しても良かったのです。浮いたガソリン代以上に車のローンを払い続けていても、幸せなら何も言うことはありません。
ですが、新しいもの、新しい技術、高効率、合理性、それらが必ずしもあなた方を幸せにするとは限りません。
目下わたしゃ、好きな車も好きなバイクも、ガソリンをガンガン炊いて走るつもりです。
ガソリンがなくなるというなら、なくなる前に使い倒す。
人として当然だと思います。
スポンサーサイト