ワーゲン四方山話 その8 「ワーゲンの熱」

2011. . 05
先日は脳が意外とカロリーを消費(人体に必要なエネルギーの約20%)する臓器であるというお話でしたが、今回はそれになぞらえて各種エネルギーの話。

人体にとって最も重要な炭水化物はブドウ糖(グルコース)であり、生物はそれを細胞呼吸の燃料としている。炭水化物は 1 グラムの酸化によって約 4 キロカロリーのエネルギーを産生する。ふつう、炭水化物などから得られたエネルギーはATPの形で蓄えられる。好気呼吸を行う有機体は、グルコースと酸素の代謝でエネルギーと一緒に副産物として二酸化炭素と水を放出する。


なんて、どこか車の燃料が燃焼する反応にも似ています。

というわけで今回は脱線しまくり・・・な話。
自動車の場合燃焼過程で酸素と結合し

ガソリン (CαHβX) + 酸素 (02) = 二酸化炭素 (CO2) + 水 (H2O) + その他

といったような化学式があるのですが、実際は合成油ですので他の不純物なども含まれているためきれいな式にはなりませんが、ガソリンの基本構成は炭素と水素のHとCで出来ております。

ちなみにガソリンは室温において無色透明の液体でありますが、他の燃料との区別をつけるために赤褐色の色がつけられています。ちなみに航空用ガソリンは緑とか青の色がついているそうです。主成分は、炭素と水素が結びついた、炭素数4 - 10の炭化水素の混合物であり、これに硫黄や窒化物などの不純物が含まれている。高い揮発性を持つ。理論上、ガソリン1gの燃焼には空気14.7gが必要である。この比率は理論空燃比とも呼ばれ、ベストな燃焼状態を実現する比率と言われております。

仮にこれが不完全燃焼をするとCoという皆さんもご存知の一酸化炭素を発生し、こちらも同じく不完全燃焼なのですがHの水素とCの炭素が結合した状態で排出されるHCという炭化水素もまた有害な排出物として規制の対象になっております。

では完全燃焼するとどうなるかと申しますと、これが二酸化炭素と水に分解されてしまいます。つまり、C(炭素)が燃焼すると空気中のO2(酸素)と結合しCO2(二酸化炭素)になりまして、残りはH2O(水)として排出されます。ですから、燃焼効率のよいエンジンほどマフラーから水が出る傾向があり、実際マフラーを腐食させる原因にもなるため厄介ではあるのですが、エンジンにとっては非常に良いことと言えそうです。

このように燃料が燃焼(反応)をすることでエネルギーとその副産物に分解される工程というのは実に生物の体内でも機械でも同じことが行われているということです。特に内燃機関は生物の代謝構造と面白いほど似ています。

ある意味バイオ燃料ではないですが、バイオエネルギーともいうべきか食物を効率よく分解してエネルギー源に還元できる仕組みが出来ればそれを動力源として動くバイオエンジンということも不可能ではございません。

たとえばバイオレメディエーションという環境浄化技術(についてはまた詳しくお話します)の副産物としてエネルギーが取り出せることは現在においてはあまり重視されておりません。

ちなみに水素燃料電池は水素を電解したときに発生する電力を利用するといったことだそうで、まあ問題は水素ガスの供給なんですが自前で生産できるのなら、文字通り夢のような話で最終的には成立はしません(無限機関が成立してしまうため)

つまり不要になった有機物が分解してゆく過程でメタンガスが取り出せたりするのもバイオマス利用技術ですし、その逆で有益なものを製造する過程、麦(糖質)が酵素によって分解されるとアルコールと二酸化炭素に分解されビールという麦酒が生成できるのですが、その際に発生した熱を捨ててしまっている(ならば)「かなりもったいないこと」をしているといえます。

もっとわかりやすく言うと、ごみ焼却場などでその熱を使い水を温水にしてプールを造るなどに利用している施設もありますが、やはりその多くは単なる排熱として大気や河川海洋に捨てています。


自動車においては、内燃機関で発生した熱をせいぜいヒーターくらいにしか活用できずにほとんどをラジエターないし空冷のワーゲンにおいては冷却フィンの熱交換作業により大気中に放出しているのが現状です。
なので理論上はガソリンによる内燃機関は非常に効率の悪い燃料だとも言われるのです。


そういう意味で単純に副産物としてではなく、燃料の如何を問わず発生させた熱をエネルギーと考える熱力学を積極的に利用しているのがいわゆる「外燃機関」である発電所や蒸気機関、原子力機関ということになります。ですので、可能かどうかはともかくとしても、たとえばどんな地方自治体にもひとつはあるごみ焼却場の設備に蒸気タービンを設置すれば、それだけでも小規模な発電所として稼動できるのではないかというのは素人考えかもしれませんが、思います。

そろそろワーゲンに乗っているのも暑くなる季節が到来してきましたが、地球温暖化はさておき、まずは車内の温暖化が気になるところ。こういった廃熱を冷房機能に置換できるエネルギー触媒があればなんとすばらしいことか、と夢見事を語ってみたりして、どなたか天才的な頭脳の持ち主が開発してくれるのを待っております。

・・・私は甘いものをいくら食べてもそういうものが思いつきませんでしたので。
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