
なんか嬉しいので撮ってみた。
100円均一で買ったサボテンに花が咲いた。サボテンの花を咲かせたのは20年ぶりくらいではないでしょうか。思えば懐かしい、私が高校生の頃でございました。
サボテンというのは一説によると人間の言葉を解しているともいいまして、声をかけてあげるとよく育つとか何とか、まあ植物全般にもいえるそうですが。何らかの知能を備えているというのは証明されているというのがいまのところ通説です。
少なからず動物などと同じく好き嫌いや危機管理能力というのはあるそうでして、それはどういった植物であれ育ち方などを見ればおのずと知れることです。
ですから今更ことさら驚くようなことでもなく、逆に知能がない生物がいるとすればそちらのほうが驚きなんじゃないでしょうか。
ま、それはともかくとして、その20年前も私は通りすがりにサボテンを購入し何気に育てておりました。高校生の頃は何かと放浪癖があり、出先で妙なものを購入してくるのがクセのようになっており、植物を育てるなど一切考えが及ばなかったのになぜか手に取ったのがサボテンでありました。
まあ、手がかからないというようなことを考えたのかもしれませんが、とにかく彼は私の部屋の窓際でひっそりと過ごす日々をはじめたわけなんですが、数ヶ月も過ぎた頃白いものがぷつぷつと出始め、やがてそれが花になり咲き誇った時にはえもいえぬ感動があったものです。
おそらく私はそこで生まれて初めて花が美しいと感じたと思います。
実際サボテンの花は控えめで可憐で実に色が鮮やかで、何か他の花とは一線を画している雰囲気があります。
あの時は色々なことに興味があり多感で、意欲的だったなと、街角でサボテンを見るたびにため息をつく自分というものがありました。実際本当にサボテンの花を見る機会はなかったものですから、私の中ではかなり遠い思い出のような記憶でしかなかったんです。
それが今、こうして咲いている姿を見ると、懐かしさと同時にあのピュアでナイーブな青春時代の恥ずかしさが思い起こされるわけです、まるで昨日のことのように。
ああ、恥ずかしい
若いって恥ずかしい
未だに後悔してやりきれなくなることがたくさんあります。
過去の行動を鑑みれば自分の人生なんて全然変わっていたのかもな、なんてことは枚挙に暇がないのですが、ともあれ現実には日々歳を重ねて今があり今を生きているわけでして、過ぎ去ったものの集積の末の結果が今ならばそれほど悪い人生でもないといえるわけです。
しかし、あのころの高校生の自分にもし何かがいえるなら、私はこのようにいいたいです。
「なぜ彼女に告白もせずに諦めるのか」と。
不甲斐なかったなぁ・・・あれは彼女いない暦を更新中の17歳の春でした。
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