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ビッグスクーター修理

2023. . 26
硬派なオートバイ愛好家達から常々「あんなものはバイクじゃない」といわれ続けてきたビッグスクーターという乗り物。言わずもがな一大ブームを巻き起こし、一時はクラッチ付きのマニュアルミッション二輪車を駆逐するかのような勢いで、まあ猫も杓子もビグスク乗りになった時代がありました。
高校生の時中型免許とったはいいけど、結局ビグスクにしか乗らなかった、みたいな人もいるかと思います。

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そのくらいバイク文化って炎のようにパッと燃え上がっては、消沈するブームを繰り返すものでして、世代で乗ったバイクの種類が随分違っていたりします。まあ、バイクを乗り始める頃の年齢って周囲の影響を受けやすいから、どうしても偏っちゃう。
なのでメーカーも、そのムーブメントに乗り遅れたら、一発で商機を逃すわけです。

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で、そんなこんなで、バイク業界でいつもブームの先駆けを創るのは大体ヤマハ。そこんところはすごいと思いますね。
ビッグスクーターと呼ばれる250クラスのスクータを最初に創ったのはホンダだけど、「おっさんの乗り物」感は拭えなかった。それもかなり昔に創ってたんだけど、バイク乗りからはアウトオブ眼中でした。
しかし、そこにドラッグスターやSRやTWでガンガン攻めてきたヤマハが、ビッグスクータに参入。ホンダのダサいフュージョンやフリーウェイを出し抜き、スタイリッシュなマジェスティを作ってが爆当たり、一時ビッグスクーター業界はヤマハの独壇場となりました。

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しかし日本国内の他のバイクメーカーも黙っちゃいません。スズキは満を持して13インチの変態スカイウェイブで勝負に出る。デザインは微妙だけど、悪くはない。カワサキは、そもそもスクーター作ってなかったので、スズキからスカブーをOEMしてもらうことに。いくら「漢カワサキ」といえども押し寄せるビグスク市場を無視できなかった。
そして、やっぱ本命はホンダだよね、とマジェに対抗するモデルを待ちわびた熱烈なホンダファンを地の底に突き落としたのが、この、満を持して発表されたフォーサイト!

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だっさ!

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ホンダ……いつも、どんな自信があってそのデザインで勝負を挑むのか。
よく社内会議で通ったな。しかもヘッドライトはブラックバードの使い回し。

せめてフロントスクリーンをフロントカウルにマウントして、ハンドルをバーハンドルにしていたら評価は違った。しかも積載量も他より少ないし。シートは何故か横開きでチープ。

私は硬派なオートバイ愛好家なので、スクーターを所持したことは一度もありませんし、スクーターのデザインは総じて機能性だとしか思っていませんから、そもそも興味ないのです。しかしそんな私でもこの外し方は驚きました。当時のビッグスクーターデザインのメインストリームからは、まるで異世界レベルのダサさだったのです。「それはやらんだろう」を全部やった感。

ま、それを自ら裏付けたのが、後年に発表したスタイリッシュなフォルツァシリーズのヒットですから、さすがに開発チームは怒られただろうな、と思います。あの時フォーサイトなんて作らなければ、ホンダはマジェスティに勝てたのではないかと思わないでもないです。

が、不人気といいつつ、マイチェン重ねて10年間販売され続けたそうです。

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そんな不遇なフォーサイトの修理です。生産終了から15年目。

トルクカムのカバーが抜けない。
なんか錆が出てるから怪しいなって思ってたんですよ。ドライブケースからきゅるきゅる鳴るし。

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切った。
なんかカムにもガタがある。嫌な予感は的中した。

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終わってますわ。

ま、私は修理するのが仕事なので、モノがなんであれええんですけどね。
車体が安かっただけに、あんまり部品に値段かけたくないってのは人情ですが、ここはもう割り切って直すしかありません。

色々書きましたが、このビッグスクータって、実はめちゃくちゃいい乗り物なんですよね。
実はこいつらにシグナルダッシュで敵う同クラスのスポーツバイクはありません。
荷物は詰めるし、小雨程度なら殆ど濡れないし、足つきもいい。ラグジュアリーなシートはお尻も痛くならないし、2ケツも嫌がられない。
そもそも、街乗りなら最強です。ライディング技術もナシに速く、華麗に運転できます。なんせ簡単ですから誰にでも乗れちゃったんですよ。ものぐさで目立ちたがり屋な若者達に支持されたのも解ります。

硬派なオートバイ愛好家は一生かかっても認めたくないんですが。





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