ほぼ予備知識がないまま、いくつか関連サイトを巡るのだがよくわからない。そもそも「AI」は何処にいるのだろうかと考えてしまったりするくらい、私はITに関しては貧弱な想像力しか持ち合わせていない。みんなどこかで、私はその手の分野も得意なのだろうと勝手に思っている節があるが、間違いです。何年携わっても出来ないものは出来ないし、その概念的なものが理解できない。クラウドとか便利で使っていても、やっぱり私の極めてプライベートな秘蔵データが何処にあるのか気になってしまう。
見えない、触れられないものは苦手なのです。なので3Dプリントは夢のようなシステムだけども、そもそもの3Dデータ生成が出来ないから、いまさら原型をスクラッチビルドして、レジンキャストで複製しているわけです。おそらくCADを習得し3Dプリンタ買った方が近道なのはわかっているけども、そもそもその入口が見つけられていない。問題は私の周囲に、ほぼそういう人脈がなかった事が遠因だろうなと。(最近、ちょっと分野違いの方と触れあうことが増えてきました。少しは社会性ついたのかもしれません)
ま、そんなわけでAI画像生成。
各種のサイトから、WEB上で動かすことが出来るので、これは簡単。仕組みがよくわかってないのでちゃんと説明できないけど、サイト経由の場合は生成に制限がついたり、課金したりしないと使えなかったりする。でも、そのかわりお手軽。
もう一つは、ナンカうまく説明できんけど、自分のパソコン上で動かすって感じ。その場合無制限、無課金で出来るんだけど、高価なグラボとか載ってないとしんどいらしい。ま、そこまでやって何するわけでもないから、私はやんないけど。
そんなわけで、とりあえずワーゲン出してみましょう。ということで、プロンプトっちゅう指示言語を書き込みます。このプロンプトの書き方にルールはなくて、別にどう書いても構わないけど、主には英語。英文まで書く必要はなくて、英単語の羅列で構わない。
多分ですけど、AIはそれらの単語から類推される結果を示すという作業をしている。ただ、それ以前にAIがある程度の学習をしている必要があり、例えば赤ん坊にいくら言葉を告げても理解を示さないのと同じで、基礎的な情報を持っていなければ何も生成は出来ない。なので何にも知らない私などが適当な単語を並べてワーゲンを出そうとしても、わずかな言葉で意図をくみ取って「わかってくれる」。
それがAI。
ためしに volks wagen,beetle と指示を出してみる。
こんなのが出てしまう。たしかにディアンドル(オクトーバーフェストでお姉さんが着てるドイツの民俗衣装のこと)風のドレスとか着てて、羽生えててベルリンのヴィクトリア像っぽいから、volks wagen というドイツ語から連想したのかもしれない。でも今は「萌え」は求めてない。
普通に車を出したいので、volks wagen,beetle,car,vintage,type1,まで入れるとこういう感じ。
ぽいのが出た。ネオクラッシックてかんじ。でもちょっと違うのでもう一度頑張ってもらう。
おしい、まだちょっと違う。
チンクっぽくなった。こういう軽自動車あったら売れると思う。
かなり近づいた。フェンダーの後端がハネてる。こういうカスタムも有りかなぁ、とか思ったり。
しかしAIは文句も言わず、せっせとクオリティの高い画像を出してくる。これが人間なら「なんでちゃんと描けねぇんだよ! プロだろが!」か「うっせぇ! ちゃんと細かく指示出せよ、わっかんねぇだろうが!」と、どっちかがキレてると思う。
ダメ元で、volks wagen,beetle,car,vintage,type1,1966 model,
wine red, と、色とモデルまで入れてみる。
やっぱりそこまではできんらしい。知らない人からすると充分ビートルに見えるだろう。
この辺で手詰まり感が出てきたので、サイトに実装されてる生成モードを変更してリアル寄りにしてみる。
おお、かなり近くなった。色はまあ、さておき。
あまりやらないけど、ホイールまで同色に塗っちゃうってのはポップでカッコいいですよね。

ついでにもう一枚。なんも指示出してないけど、スライドルーフ仕様になった。
で、一応ビートルを出す、というミッションはクリアしたので、あとは検証もかねて少しいじってみる。車があれば傍らに、べっぴんさんが立っている、ってのは定石の構図(貧弱な発想)
なので、女の子入れてみましょう。
car and owner,1girl,cute girl,standing girl,near the car,front biew,
volks wagen,beetle,car,vintage,type1,1966 model,
wine red,
プロンプトはこんな感じで。新たに出したいものがあるときは、そのプロンプトを頭に持ってくる方がよいらしいです。
キックが強そうな、グラマーな欧米のお姉さんが登場。それと引き換えにビートルのフォルムは大きく崩れた。
とりあえず、もう一度やり直させたらドライバー付きで形が戻った。それっぽいお姉さんもついている。
じゃあ、ここで「萌え」だろー、と。japanese girl,beautifull と追加してみる。AIってのは基本は欧米人なので、国とか地域とかをプロンプトに入れると、それなりの偏見で描いてくる。なんとなくみんなが持っている印象を参照したり、景色とか雰囲気とかを切り取ってくるので、ファンタジーのようなイメージで描くフィクションとは親和性高いのだと思います。
しかし、プロンプトがややこしくなってくると、ちゃんと指示を聞かなくなってくる。何処か抜ける、ズレる、手を抜く。髪は黒くなったが日本人ではない。おまけにビートルは横に間延び。
モードを変えてやらせたら、もはや車ではない、ビートルらしき塊に半端な和服の女性が腰掛けるという、奇妙なものが出来上がる。後にはニュービートルっぽいのが並んでる。
相変わらずビートルは崩れている。
そして何故か着物の裾は短い。というかジャパニーズだけで着物になる。しかも色すら守られていない。(ひょっとすると女の子の頭髪にredは吸収されたのかもしれない)まあ、ここまで出来るのはあっぱれなんだけど。
遂に暴走しだした。不知火舞になった。
この辺で一旦やめときましょうかね~
そんなわけでAI画像生成を私なりに使った感想。
現時点で完全に望む絵はほぼ出ない。ただ、イメージ画のようなものは出来る。これの精度を上げるにはプロンプトの書き方を工夫したり、生成の回数を繰り返したり、より高度なAIの開発が必要なのだろうとは思うけど、そうなれば本当に人間の能力は不用になる。おそらく人の脳内で出来る創作の類はAIはほぼ出来るようになるとおもいます。
今のところ面白いなって思うのは、「そういうデザインは思いつかなかった」ということを、AIはしれっとやってくる。何にも縛られていない発想というのは、まさにこういう事なのだろうなと。
こういう配色なんて、まずやらない。ちょっとウルトラ警備隊みたいです。
どーなってるのか解りませんけど、テールランプカッコイイ。
AIの描画に頼るのではなく、デザインやカスタムのヒントを抽出する、という意味ではこれに勝るツールはないかもしれません。文句を云わないけど、たまに暴走するけど、100枚に一枚くらい奇蹟的な名作を描いてくる天才デザイナーを雇っている、と思うといいのかもしれません。