そうそう、昨日のモーターショウで出品されるコンセプトカーの話で思い出したんですが、これ、このバイク。
なんだか知ってますか?

そう、80年代から90年代にバイクに萌えた諸氏なら誰でも知っている、スズキSW-1!
前代未聞のスタイルに250ccながらバブリーな60万円超の価格、さらに好きな人しか好きじゃない、嫌いな人はいないけど興味のない人はとことんない、というほど偏ったデザイン。車重がありすぎて全然スピードが出ないばかりか、欠陥といっても差し支えないほど脆弱なエンジン!
こんな最低なバイクを作ってしまったバブル時代のスズキ。
案の定というか、モーターショウでGSX1100Sカタナ以来の喝采を(多分)浴び、市販化リリースはしたものの、バブル崩壊、おそらく開発費すら回収できなかったであろう台数しか売れずにお蔵入り、伝説の超希少(不人気)バイクとしてその歴史に名を刻んだのでした。
そんなSWちゃんがとある事情で私の元に来て、何かとメンテもする羽目になったのですが、こいつがまあ、難儀でして。

何をしているのかと申しますと、リアタイヤを外してます。これ、実はこのバイク、ベルトドライブなんですよ。多分、私が知る限りはベルトドライブの国産バイクってこいつくらいじゃないのかなと。
ハーレーなんかはほとんど標準でベルトドライブですけどね。ベルトドライブってのはこういうものです。

簡単に言うとファンベルトみたいな素材でチェーンの駒の代わりにリブが付いていまして、ああ、そうそうOHCの車には必ずついているタイミングベルトのようなものです。そんなんで駆動しても大丈夫なのかとお思いでしょうけど。実は引っ張り強度はチェーンより高いです。ただ、やはりゴムなので経年劣化は避けられず硬化してヒビ、裂け、分断が起こることは仕方がありません。
さあ、このベルト、交換しようと思ったら大変です。ベルトなので継ぎ目がありませんから、交換するには足回りを根元からごっそり外さなくてはなりません。はっきり言って、めんどくさい!自分のだと尚のことやりたくない。さらに、ベルトがむちゃくちゃ高い。他にこの形式が継承されなかったものだからバイク部品の価格としては相当高くせざるを得なくなりました、んでしょう。
だから私は、SW-1をチェーンドライブに変えてしまいます。
んなことできるのかって?
多分できる、いや、できるはず。
そもそもバイクのハブなんかは同一メーカーと、同一排気量帯、同一クラス、同一年式、のいずれか2つが重なっていればほとんど流用は利く物なので、スズキのスプロケットを探せばそれなりに合いそうなものにぶち当たるものなんです。別にAFAMに特注してもらう必要なんかありません。

ほれ、こんなのが見つかりました。

余裕でボルトオンです。後はチェーンラインが問題ですけどね。
っとその前についでにリアブレーキも交換するとして、このお話は次回に続きます(三日後くらいかな)
覚書として
ノーマルベルトドライブ減速比 R57 F23 の2.5
チェーンドライブ換装後減速比 R53 F16 の3.3
んーそのまま換算したら低速側にふりますね。出足がよくなるとも言えるけど。まあいいか、どうせいくらでも変更できるし。走ってから考えよう。
というわけで、続く。
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