原子力国家

2011. . 05
昨今、農産物、水産物の放射能汚染による風評被害があると問題があります。

いわば、福島県およびその周辺の農産物が出荷されない、出来ない。あるいは当該産地付近の作物が店頭でまるで売れない、といういつぞやの現象に似たことが食品市場で起きております。

いつぞやって、いつかって?

某大陸の共産国家産食品騒動の時です。

食品の産地で想起するのが、こちらも比較的記憶に新しい「産地偽装問題」でありまして、放射線レベルが問題ないレベルであるなら、被災地から闇で安く買い叩いてこれまた市場とは別のルートで産地偽装をして売りさばく、なんてことを考える輩もいるんではないのだろうかと、なんとなくそう思うわけです。

今回は、少しおまとめで最近の傾向と基本的な知識についてお話します。長いよ。

世界唯一無二の被爆国として名高い日本で60余年を経て再びやっちゃいました、というのは皮肉だとしか言いようがありませんが、何より皮肉なのはこうして国家的な大災害が起こったときに、日本に向けて核ミサイルを配備している国ですら救援隊を派遣していることで、えーと?

私はどのように理解すればよいのかわかりません。というか、災害で壊滅したら助けるけど戦争で壊滅したら助けないわけで、それを国家的不幸ととるか自業自得ととるか、な問題なんでしょうか。
一般人からすれば災害は災害で不幸は不幸なんですけどね。

まず、そういったところから原爆というものについての話。

広島はウランを使っていました。長崎ではプルトニウム爆弾でした。
当時の放射線の測定記録などはありませんが、いずれも上空の高い位置での猛烈な爆発であったことから、広い範囲に放射性物質を飛散させております。
しかしながら、物質の量的に発電所より少ない(搭載された物質が全て反応したわけではない、らしい)ことから、その地に雨となって降り注いだ経緯もあれど大量に戦後から現在までもとどまっているということではないようです。


ちなみにプルトニウムやウランは殆どがアルファ線という放射線を出しますが、これは紙程度でも防げます。なので土やコンクリで埋めてしまうと殆ど放射線が出てこなくなります。
汚染された土砂を撤去し、撤去した後の場所に別の場所から持ってきた土砂で埋めたので広島・長崎は安全なレベルだそうです。
尚、原発の副産物であるヨウ素・セシウムの同位体はベータ線が主な放射線。
アルファ線より透過力に優れるが、なかなかエネルギーが減らないのでこちらは厄介で、防護服と呼ばれるものもこれらの放射線を防ぐ役目はまったくありません。(ですから20キロとか30キロ圏内で防護服を着て避難勧告を行っている人々は解って着ているのか、避難しない住民へのパフォーマンスなのか、物々しい雰囲気を出すには充分な効力を持っていますが)ベータ線はアルミの服なら防護できます。ガンマ線は鉛の鎧が必要です。

で、先にも述べましたが改めて説明しますと、放射性物質は、放射線を発生する物質そのものを指しまして、基本的には目には見えないほど小さいです。ただ被爆地の空気中では何らかのチリや粉塵、あるいは液体などと結びついてセットで飛んでますから、目に見えるといえば見えるといえます。(広島の黒い雨などが典型的な例)
放射能は、放射線を出す能力で放射線はエネルギーです。

その放射線と似ているものでいうと、磁力みたいな感じに捉えればわかりやすいと思います。
磁性体物質(磁石)=磁力を発生させる物質、磁力線=磁力のエネルギー。鉄に磁石くっつけておくと磁石となり、ほうっておけば弱くなってしまうのと近いです
放射性物質は放射線を出しきると違う物質になり、最終的には放射線出なくなります。この放射線を出さなくなるまでの期間が半減期といわれるものです。ですから半減期が8日のヨウ素131は初期から新たに発生しない限りこの先検出されることはありません。ないはずです。

それでも、農作物や水産物に対してなんら影響がないかといえばそうともいえません。人間でも内部被曝をすれば何らかの疾病を抱えるリスクがあるのですから、それよりも構造が単純な動植物らが、ある程度の期間後に汚染物質を排出するにしても遺伝子に傷がつくということは大いにありえます。
チェルノブイリなどでは未だに奇形の動植物が現出しているそうですから、根の深い問題になることはこの先目に見えています。

というあたりまでが基本的な「放射能」の基礎知識。

今回、汚染された水をやむを得ず海に放出するという措置をとりましたが、これが排出基準値の100倍の濃度のものですがただ、それでも人体にはほとんど影響のある数値ではないとしているのですが、普通に100倍とかいうアナウンスだけが拡大されてさも大変なことのように一般人は受け取るわけです。
こういった情報が今回の震災全般に言える対応でマスコミが煽っている側面もあるのでしょうけども、人間とはえてして「悪い可能性」のほうを信じたがるものでして、これでおそらくは福島県沖の水産業は壊滅が確定しました。

私は不思議でならないのですが普通に考えて、汚染水はたかだか一万トンでそれを海の水で希釈した時に果たしてどれほどの濃度になるかということがすっぽりと抜け落ちて、海が汚染された、という事実だけを受け入れがちです。無論ながら影響がまったくゼロではないのですが、古今東西恐ろしいほどの規模で大気圏内核実験というものが行われて久しいのですが、それとて地球規模で見れば海流や対気流に乗って回りまわって、めぐりめぐって、現在も世界中に撒かれているわけですから、結局はどこの国であろうが一定の確率で放射性物質の影響を受けていると考えられるわけで、それらがいつか知らぬ間に口内に取り込んで内部被曝していることだって大いにありえるわけです。
ですから、この期に及んでことさら放射能は怖いというのもおかしな話だと思います。

農作物に関しても、日本人は市場が選べるほど豊かなため放射能汚染の可能性が高いものを選別できるだけのことですが、こういった個々の思考が結局は作物の相場を全体的に上げてしまい、自らの家計を、はては被災地の食料供給を圧迫することになります。

片方では安全といいつつ、閣僚なり官僚なり誰一人として放射能の危険がある地域に赴き、そこから指示を出したり会見に臨むなりの行動をとらないことが言質を疑われる第一ですし、諸外国との原子力に対する認識の差がさらに不信感を増徴しております。(基本的に日本人のように自虐的な民族は舶来モノに弱いです)なにより民間やら外国からあれこれ批判されている時点で政府が機能不全に陥っていることの証拠だと私は思います。

日本をひとつに、強い国

デマに流されないように

無駄な通話を控えよう

買いだめをやめましょう

たびたびテレビで流される公共広告のフレーズの一部ですが、日本がひとつにならないよう天皇制を拒否させ、独立国家の根幹たる内政への干渉を拒否も出来ず、他国の不法侵略に対して強く抗議することも出来ない上に、デマまがいの報道を面白おかしく普段から垂れ流し、どんどん携帯電話で話しなさい、使いなさいと、コミュニケーション不全の人間を大量生産し、食料の自給率が実際の問題にならないからといって一切この点の改善を試みようとしないところに、自分さえ助かればいいという思いはないにしても、後先の想像力が完全に欠如して、自分の都合のいい情報だけを鵜呑みにする日本という国を痛烈に皮肉ってるCMだと思います。

日本は、日本人は、ひとつになってひとつの目標に向かうと、恐ろしく強い底力をひめているとは思います。

ただ、そういう強大な力をコントロールすることが出来る政府が今のところ存在していないという点では、原子力と似たり寄ったりなのかもしれません。
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