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伐倒

2021. . 19
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すこし縁あって、土地の木を切ってくれんかという話があった。なんか土地が売れずに放置している間に木が育ってこの様になってしまったのだとかなんとか。なんかデカいなぁ、とはおもった。よりにもよって土地の境界のギリギリに。
写真を送ってきたので、まあやってみましょか、このくらいならチェンソーでバンバンと安請け合い。

なんか10メートルとかいってるけど、えてしてこういうものは大きく見えるもの。せいぜい6メートルくらいでしょ、と高をくくって現場に行った。

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これが実際の現場。
枝がさらに伸びているし、よくみりゃ三本もあった。さらに一本は裏の家に寄りかかりかけていて、倒すのはかなり難しく思える。
そして高さは、リアルに10メートルあった。

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これ、細く見えるでしょ? 実は三本とも直径30センチくらいあるのよ。

この時点でやっべー、下手に手つけて裏の家にたたき落としたら大惨事になるなぁ、とか色々考えて辞めようかと思いましたが、ここまできて何もしないのも負けた気になるので、とりあえずやるだけやろうと。
車とは全く関係ないですけど、何でも段取りだなぁとは思います。

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一本目は素直に伐倒。普段からチェーンソー扱っててよかったってのもあるけど、道具と機転と、この環境と、一緒にやる人、すべてが上手く揃わなくてはやりきれなかったと思います。ちなみに林業に携わっている人は皆無、みな素人です。

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どこから何に手を付けてゆくかで、今後が決まります。むやみに枝を落とすと足場がなくなり、作業に悪影響をきたすこともあるので、とにかく伐採すればいい、という考えではどうしようもなくなります。
それに、かなり自由度はあるとはいえ、一歩間違えば裏の家に直撃ですし、落とした枝が裏の庭に落下するのもアウト。原則どんなささいな迷惑でもNGですから、身長に作業を進めます。

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二本目が大物。
絶対に倒れてはいけない方とは逆にロープでテンションをかけて、チェンソーを入れます。
さすがにこのクラスの木が倒れるときは迫力ありますね。
一緒に行った二人は私も含めて素人ですけど、それぞれの職掌やこれまでの経験で培った技術や知識で、如何に安全にミッションをクリアできるかを話し合いながら、作業を進めます。

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倒した後がまた大変。運べないので刻んでゆきます。ひたすらチェンソーと手ノコとナタを振るい続ける。
この規模の木を倒すと、ゴミが半端じゃないです。

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残る一本。
これが超ヤバい。ほとんど裏の土地に枝が伸びていて、重心がそちら側にある。
木を切る基本の基本「追い口切り」というので先の2本ともやったんですが、なにせ素人なので倒す方向にテンションかけての「引き倒し」が基本。もちろん木が倒れてきたときは逃げます。

それがこの三本目は、受け口作った時点で反対に折れそうだと思ったので、これだけは頭落として、枝を出来る限りなくしてから伐倒しようということになりました。重心を下げるためと、倒れたときの最悪の事態を避けるため。

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この様に頭を落としますが、もちろんそのまま切り落としてはダメなので、切っても落ちないように、あらかじめ幹に括り付けておいてから、切ります。
下から折れる方向を制御しながら、ゆっくり降ろしてゆくという感じ。

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同じ作業を枝の数だけこなします。高いところ平気な人が居てよかった。

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伐倒完了。 その代わりすげーゴミの山です。
というか、これゴミっていうのは、人間の側の理屈でしかないんですけどね。
お隣のご婦人は、「いつもあの樹にウグイスがきて、いい声で鳴いていたのに、さびしいわね~」といっておられたのに対し、向かいの若奥さんは「きっちゃうんですかぁ~へぇ、そうなんですねぇ~」とよくわからない感想を漏らし、左隣のご婦人は「何十年もずーっと生えててね、もう一本あったけど枯れちゃったのよね」と歴史を語る。
裏のお宅や土地の持ち主のように、この木が邪魔な人も居れば、一種のランドマーク的な見方をしていた人も居るし、自身らの歴史や、季節の移り変わりを投影していた人も居る。

それらを終わらせた、という事実は、多少の罪悪感というか、思いを断ち切ったというかすかな罪を背負うことになるのかもしれない。思えば古来より樹木をむやみに切ると祟りがあるなどといわれるのも、そういった想念が影響しているのかもしれないな、と。

思いつつ、この肩の重みは単なる肩こりであると納得させてます。

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