空冷ワーゲンの66年くらいまでの左ハンドル用ペダルのセットは、何故か極端なほどに中心に寄っているため、クラッチの操作を含めると身体に対して両足が右側に寄せるような形になります。
これは現代の車の間隔からすると非常に不自然なのですが、何故そんな不自然な形で設計採用されたのか不思議に思うことはあります。
ただ、それは今の私たちの感覚からものを言っているに過ぎず、当時はハンドル、シート、ペダルセットの中心が一直線でないとダメ、みたいな常識がなかっただけで(今でもズレている車両はあるかもしれませんが)、古いものに対して物言いをつけるのは大変傲慢だなぁと。
だがしかし、ビートルやカルマンギアにおける、低年式のアクセルペダルは如何ともしがたい構造の悪さであると断じます。

ペダルへの力のかかり方がおかしいので、大抵根元のヒンジ部分が歪んできます。乗っている人はそれでも踏み込もうとするので、足首をえぐるように踏むべし踏むべしと、ぐいぐいやって、最終的には折れます。
元々初期の57年までのビートルは、ローラーペダルという足裏で回転ローラーを転がすようなヘンテコなペダルで、これはこれで踏み心地はよかったのですが、踏み外してしまうという欠点があり、以降ボードタイプのペダルへと移行しました。
まあ、しっかりしていれば折れたり歪んだりはないのですが、古くなり錆びたりしているとやはり支障は出ます。

そんなわけで、今回は67年以降の左ハンドル用アクセルペダルにコンバートします。
高年式はメキシコビートルにも採用されているような、ボードタイプとローラーペダルを組み合わせた構造になっており、大変フィーリングのよい踏み心地でございます。

右ハンドルの人は言わずもがな、同様の構造になっていますが、タイプ2のペダルは高年式になってもボードとロッドの組み合わせだったように思います。

もともとそういう設定ではないので、すんなりとはいきません。
故、誰でも簡単コンバート、というわけには参りません。重要な操作系なので確実に動いて押し戻しが問題ないようにせねばなりません。

アクセルがひっかかったり、戻ってこなかったリってのはヤバいですからね。
低年式のアクセルペダルでお悩みの方は、ご相談ください!
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