広域災害において

2011. . 16
東北関東大震災義援金募金箱 設置しました
このたびの未曾有の大災害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
私どもヘルムといたしましてもできる限りの支援で、被災地復旧のお手伝いをさせていただきます。


本日はまた真冬のような寒さに見舞われ、被災地もまた雪に覆われる光景が広がっております。
あらゆる物資が不足しているのはもとより、暖房器具が圧倒的に足りない状態、そしてそれに加えガソリン灯油をはじめとする燃料不足(というよりほぼ枯渇)状態が更なる苦境を生み出しているのが現実のようです。

何故それほどまでに燃料が不足してゆくのかといいますと、またいつ自分たちが被災するかもしれないという災害に対する恐怖からあらゆる物資が首都圏を中心にして買いだめに走った結果ともいえます。別に店頭の商品が被災地に送られたからなくなったわけではございませんで、それぞれが個人備蓄に走った結果なのでございます。

その結果どのような現象がおきるかと申しますと、行く先々でガソリンスタンドが閉鎖することにより、長距離移動が不可能になり、事実上国内の道路交通インフラが断絶するという、つまるところ西日本と東日本を分断してしまうような状況が起きているわけです。西日本はいまだ平和で物資も潤沢にありながら東に物が送れない、あるいは被災者を受け入れる土壌があれど移送もままならず、といったもどかしい状態になりつつあります。

無論言うまでもなく当面お困りでない方はせめて被災地に届けるための燃料を確保するために、給油をある程度自粛していただきたいというのが正直なところです。今は最優先に食うに困る、過ごすに困る被災地に燃料や物資を届けることを念頭においていただきたいと思います。



ここからは私の思うところなので、お気を悪くされる方がいるかもしれませんが、書いてみます。読みたい人だけ読んでください。
政府というものはそもそもそのあたりを統制するための機関で、日ごろから金集めをしているのは何も現金で国民に還元して喜ばれるためではなく、国家の存亡がかかったときに全体主義的思想で物事を運ぶ強力な権限を持つ機関であることを改めて思い返していただきたいものですと、私はそう思うんですけどね。

どうも日本の政府は大戦以後からそのような統制が悪だと思っているようで、逆に言えば国民の個人レベルのほうがよっぽどこの非常事態を深刻に受け止めているのではないかな?と思わないでもありません。

実際、これを機に「子育て支援」を打ち切り全てを被災者救済に充てるというのが有権者への裏切りであったとしても、誰もそれに対し文句を言う国民はいないと思います。むしろ国家としての英断だと思います。

さらに目下かなり心配なのが原発のメルトダウンでありまして、日々刻々と変化する放射線量を報道はするものの、テレビでも専門家を招いて克明に説明するなど、初めて原発が結局は「巨大な蒸気機関」だってことだと知った人も多いのではないでしょうか。
ただ、こういった専門家が、素人を前にしたときに鼻で笑い肩をすくめるような態度をとっているのを目の当たりにして実に気分が悪かった。
実際そういった専門家は勉強こそ懸命にして今のその立場にいるのだろうが、ほとんど相手にするのは素人であり、官僚閣僚どれをしても自分たちよりは素人の集団であり、そういったものに実のところ今まで真剣に相対してこなかった結果がこういった事故につながっているということを認識できていないのではないのでしょうか。

地震を日々研究する者ですら、未だに地震発生の効果的な予測は出来ないわけで、それと同時にこれだけの規模のものが来るとは想定外だったとして逃げることができるのなら、素人となんら変わらず、SF作家のほうがよほど想像力があるんじゃないのかと思いたくもなります。
そもそも原発の危険性を認識している段階から地震大国の日本に原発はありなのか?という議論が有名無実になって久しかったのは業界の怠慢の所為でしょう。だって大きな事故にならなかったから。

大体人の作ったもので絶対安全なんてのはありえないわけで、それこそ神話であり、専門家の言葉がご託宣のように有難がられているのも今のうちではないかと思われます。わたしが見た専門家の解説では「絶対大丈夫、ありえない、チェルノブイリとは違う」とまるで言い飽きたかのような投げっぷり解説で、ああ、こんな人間が有識者だとか専門家だとか言われているのだとしたら、危機管理もできんだろうなと感じます。

地震だって想定外のものが来たのなら、原発だって想定外の事故がおこっているのではないんでしょうか?
それともああいった水素爆発は想定内で、仮に状況が最悪となっても格納容器や圧力容器は絶対に破損しないように作られていると、そういうわけですか?

おそらく、どこの誰に訊いても、一番何が知りたいのかということは、原発が最悪の状態で破壊してしまった時にどうなるのかというシナリオなのでありましょう。最悪の事態でも半径30キロ圏内でいいのか?何処まで避難すれば汚染は防げるのか?この先原発周辺の地域は使い物になるのか、国内外の物流や経済に影響がどう出るのか、そういった先に起こるかもしれない、最悪のシナリオを当面頭に入れておきたいのではないでしょうか。

それをパニックになるから言わない、と政府や専門家たちが言わずに最悪の事態を招くほうが後の状況は自他共に悪くなると思いますが?

せめて地震のように確定的な予測が出来ないものではないのだから、こちらのほうははっきりと言っておいて損はないと私は思います。
その上で、放射能汚染への対策というものを個々に教育してゆくことは政府や専門家の責務としてしかるべきだと思います。

なんせ、あんな制御も危ういものを何基もこの「ちっこい島」に抱えているんですから、何処で何が起きたって日本全土が汚染されるのは目に見えているわけです。おまけに海外への風評被害だって最悪です。
国民それぞれは原子力というものを受け入れざるを得ない状態にあるわけですから、せめてその耐性をつけるため日ごろから原子力は危険であるという啓蒙しておいて欲しいものでありまして、間違っても「原子力はCo2を出さない環境に優しい発電所です」、なんてアナウンスは無駄だからやめて欲しいものです。

誰も原子力が安全でクリーン(あらゆる意味で)なんて思っていませんから。

意思に関わらずそう思いたい人や、思わなければいけない人がいるのも確かですが、誇張や希望的観測で楽観視出来るほど平和なシロモノではないことは我々も含め再考する必要はありますでしょう。

あらゆるものが電気エネルギーに変換され集約する危うさというのもまた被災現場を見ても然り、人間は電気がなければ何も出来ないようになってしまっていることはやはり嘆かわしい事態を招くということがありありと見て取れるわけです。

少なからず、戦前の日本の一般家庭にはコンセントというものは存在してないほど電気というものはバテレンの妖術ともいえるほど生活からかけ離れたシロモノだったわけです。
そういった観点から物を見れば昔は身一つでライフラインを確保できる環境にあったともいえるのが事実でありまして、よりよく生きるためのあらゆる利便、便利さは皮肉にも危険と隣り合わせというか、知識と知恵の忘却からサバイバビリティ(生存能力)の低下をも招くような気がしてなりません。

苦境に立たされた時、いずれにしても矢面に立つのは個人であり、いくら日本が裕福な国であれ、経済大国であれ、一人の人間が生きてゆくのに最低限必要な物資の確保と生き残る能力や精神力はその個人に要求されるわけですから、その点私などが言える立場にないことは重々承知ですが、このあたりのシミュレーションはどんな時代にも必要なことではないかと思います。

最後に、危険を顧みず今も原発の刻々と迫る危機に対処している彼らもまた我々と同じく、いずれなり家族を持ち穏やかな日々を願う普通の一日本国民であることを胸にとどめておきたいと思います。
そしてそんな彼らにこそ、日ごろの原発への不満をぶちまけるのではなく最大限の敬意と声援を送り、この危機を回避して欲しいと願うべきなのではないかと思います。

引き続き、まだまだ大変な日々が続く各地の被災地でくじけそうな思いを押し殺し懸命に生きる人々、そしてその復興のためにあらゆる手を尽くす人々、混乱して当たり前の現場を統率する立場の人々、安全で平和な地にいる我々はそれを現象として捕らえ批評や批判をするのではなく、そしてただ同情や感傷に浸るのではなく、がんばって皆で日本という国を支えているのだという思いにて、日々の仕事や学業により精を出して盛り上げてゆくことが責務だと思います。

相変わらず毒舌も吐きましたが、私も国民として、プロフェッショナルとして自身に強く言い聞かせるつもりで今回の長文をあえてここに残したいと思います。
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comment

たかぴー
お久しゅうございます。
4月から独立なのに、工場が動かなくて材料が生産されないために仕事がなくなってしまいそうな今日この頃です。
恐らくリーマンショックの時以上に潰れる工務店が多そうです。
早く原発が回復して電気の供給を安定してもらわないと先が見えない状態ですね。
今自分に出来ることは募金と祈願ぐらいしか出来ないのが悔しいですね。
寒い世の中ですがさらに冷え込むと思いますががんばって生きていきましょう!
2011.03.18 18:20
CHELM
あちゃー
そうか、そういうことも起きてるんやね。確かに。
国って大きな生き物のようなもので、それぞれが上手く機能してバランスを保っているから皆が平和に暮らせるものなんですけど、今回の大怪我の治療には少し時間がかかりそうです。
それまで、私たちも潰れないように耐え忍ばなければなりませんが、お互いがんばっていきましょう。


> お久しゅうございます。
> 4月から独立なのに、工場が動かなくて材料が生産されないために仕事がなくなってしまいそうな今日この頃です。
> 恐らくリーマンショックの時以上に潰れる工務店が多そうです。
> 早く原発が回復して電気の供給を安定してもらわないと先が見えない状態ですね。
> 今自分に出来ることは募金と祈願ぐらいしか出来ないのが悔しいですね。
> 寒い世の中ですがさらに冷え込むと思いますががんばって生きていきましょう!
2011.03.19 11:53

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