
最近、コロナ自粛前の世界を思い出す。
色々手探りで、よくわかんない状態が続いていて、スーパー銭湯とか、なんで営業してるのかめちゃくちゃ謎だった。
もはやトイレットペーパーが在庫切れ、葉っぱをむしって尻を拭いていたあの頃が懐かしい。
もうみんな忘れてるんじゃないだろうか。トイレットペーパーやマスクを取り合って、殴り合ったあの頃のことを。
隣人が罹患しているかもと、皆が皆、咳をする度、疑心暗鬼に陥っていたあの頃を。
感染者が出た家を、みなで責め立てて、村八分にしたあの日の事を。
何の罪もないドラッグストアの店員を殴り、罵倒し、唾を吐きかけた、彼。
米がなくなるという噂を信じて、米袋をその細い両手に担いだ、彼女。
電車の車内でマスクをしていない人間の胸ぐらを掴んで、車両から追い出した熱血漢。
毎朝ドラッグストア前で列をなして、マスクをいくつ確保できるかを競っていた、ご老体。
自粛中に営業している店を見つけては、嫌がらせをしてまわった、あなた。
まるで家に居ることが正義で、外出している人間を反社会的だと詰っていた、あなたがた。
伴侶と共に過ごすことがこれほどまでに苦痛だと改めて知り、互いに別の新しい人生を歩むきっかけを掴んだ、あなたたち。
いろんな事があったなぁ。
と
思うのですよ。
そして
忘れちゃなるまいよ。
かの混乱のさなかに、正義と称した保身の数々が、どれだけの人々を傷つけてきたのかを。
やった覚えのある人は、反省しようぜ。
新しい生活様式の世界。
気持ち悪い言葉だとは思う。
いい加減さ、「自分さえよければいい」という考え方を棄てられないものかね?
新しい様式をつくるなら、知性と倫理に縁取られた様式美を望みます。
スポンサーサイト
trackbackURL:http://chelm.blog37.fc2.com/tb.php/1375-91495cbc