ボチボチ、バイクの仕事がはいります。
なんとなーく、今年はバイク屋さんしようかなぁ、とか考えてたら、依頼が来た。

これはヤマハのトリッカーですが、「最高速伸ばしたい――ただし金はない!」という話なんで、ドライブスプロケット変えます。たぶんノーマル15Tに対して16Tに替えるくらいしか選択肢はないと思います。それ以上だとエンジンケース加工することになるかもなぁ、と。
大して面白くない仕事です。

と、思ってたら。

きたよ、訳分からんバイク。
手作り感一杯で、手作り過ぎて、色々安全上とか機能上とか、とりあえず走ることそのものがもうヤバい。
カブのフレームに250クラスの足回りがついてて、オフなんて走破できそうもないのに何故かダートタイヤはいてて、ちゅーか、フレームがヤバいよね。ガッチリ足回りに、へにょいフレーム。

チェーンがスイングアームを削る仕様。

回避しようとするとフェンダーとタイヤが干渉する。
これをまともに走れるようにして欲しいという依頼。ちなみにオーナーと作った人は別。

そもそも、この足回りなんだ? と。
スプロケットは溶接加工されてるし、その際加工精度が悪いから、楕円で回るし振れもすごい。使いもんにならん。なのでスプロケは新調せねばならなくなった。
TWかSRって聞いたけど、フロントはツーリーディングのドラムなのでTWではない。
じゃあ、SRかっていうと、トップブリッジとかから違う。リア周りにしてもやっぱり見慣れた形状と違うし。なによりヤマハっぽくない。
ってんで、今時前後ドラムの懐古趣味バイクなんて限られてるので、ここは元バイク屋のライブラリ開放して検索。

で、見つけた。ドラムブレーキパネルの形状から割り出して、カワサキのエストレアと判明。 スプロケのピッチも合致した。
現役バイク屋さんだったらすぐに判ることだろうけどね。人間の視覚的記憶ってすごいんですよ。

しかしいきなり前途多難感。
これ、まともになるのか?
っていうか、こんななんだか解らないバイク、巷でよくみるけど皆大丈夫か?
素人が製作したんだからこんなもんでしょっていっても、やっぱ公道走るわけだしさ。オブジェとして売るなら良いけど、バイクとして売るなら、道義的責任ってのは感じて欲しい。改造するなとはいわないけど、むやみにチョップして格好いいから良いんじゃね? ってのは考え物です。無論買って乗る側はその事よくキモにめいじて、危険だと思ったら乗らない、動かさない、しかるべき修理補修を行う、ってのはオーナーの責任になりますから。
なわけで、わたしゃオーナーさんのためにがんばりますよ。
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