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アキラな話

2020. . 06
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つんだー。

なんか微妙に寒くて、落ち着かない気候ですね。

ところで皆さん「アキラ」をご存じか。我々世代ないし、我々の業界でアキラといえば、大友克洋の「AKIRA」しかございません。

士郎正宗の攻殻機動隊と双璧を成す、日本のSF漫画でございます。もはやどちらも三十年も前の漫画なのですが、未だこの二作を越えるSF漫画は誕生していないと言いきってもよいでしょう。

で、そういう個人的な思いが非常に強いのですが、このAKIRAの舞台が2019年、しかも2020年の東京オリンピックを目前としているという設定で、これだけでも昨年中は「大友克洋が予言していたのか!」と、ごく一部では噂されておりました。
ところが作中では、「オリンピックまであと147日」という描写があるのですが、これを実際の日付に照らし合わせると、2月28日となるそうです。そこにはそんなに意味はないのですが、この描写の看板の傍らには、「中止を求める」という落書きがされており、作中でもあまり東京オリンピックは歓迎されていない様子が描かれております。

で、実際に作中ではAKIRA覚醒により東京は壊滅、オリンピックどころではなくなります。中止になるというより、世界の危機にまで発展しますね。

これをコロナウィルスの蔓延、世界的大流行になぞらえて、さらに予言的中か? と囁かれている側面もあります。

私はよくある偶然の一致だとは思いますが、ああ、そういえばもう我々はAKIRAの世界の時代にまで到達してしまったのだなぁ、と感慨深くおもいます。
AKIRAが描かれた頃はまだ東西冷戦時代でしたし、第三次世界大戦も大国にとってはやぶさかではない状況であり、平和ながらも常に不穏な空気を纏っていた時代で、SF作家的にはネタの宝庫でありました。逆を返すと、開き直った「萌え」という文化はこの頃はまだひっそりなりを潜めていたのです。

で、パニック作品としてよく使われたのが、放射能汚染だとか、生物化学兵器だとか、昨今に多い自然災害的なものよりも、人為的なモノが圧倒的に多く、人の愚かしさを描く系統の作品や作家がかなり多く輩出されていました。(この時代は本当に名著名作、大作家が多いのです)

そのパニックものの中でもホラーとしてもっともバリエーションが多く、最も長く広く親しまれてきたのがゾンビものですが、こちらはホラー要素と、パニック、時にアクションや、コメディ、SF要素までをも絡める事で大変広い層に愛されて、映画作品の一ジャンルとして位置づけられるようになりました。

作品全体の母数が非常に多いせいでクソみたいな作品も多分にありますが、名作と言われるモノが多いのも事実。私はあの世界観は結構好きで、よくみます。特に新しいにゾンビ映画の幕開けともいえる「バタリアン」は感染源がウィルス兵器かなんかだったのを、さらに隠蔽するために、核攻撃するという筋書きだったかなぁ。当時は演出が秀逸でした。

このゾンビものでお約束なのが、ゾンビに嚙まれる、あるいは傷つけられると、ゾンビになってしまうという描写。従って、ゾンビとの戦いは慎重を期さねばならず、万が一戦闘後に体の一部が傷ついていようものなら、仲間達からソッコーハブられます。場合によっては自害をすすめられたり、問答無用で殺されたりします。それはさらなる被害拡大を防ぐため。

ゾンビ映画の醍醐味は、キモいゾンビが集団で襲ってくるキモ怖さもありですが、なにより誰が感染するか解らない、または守るべき友人や恋人であった人々が感染し、一転殺さねばならなくなるという悲哀や、感染を疑いあわねばならない人間関係描写、どうやって助かるかの頭脳戦、またはそれによる諍いや、裏切りなどなど、どの作品においても、パターンではありますが、常に人の愚かしい部分がクローズアップされており、大抵において救いはありません。

ま、実際には映画ですから、救いがなかろうと、登場人物達の殆どが我先に助けを求め、人を踏み台にするようなどうしようもないクソでも、どうだって良いんですが。

ええと、――――あれぇ?

あ、これって今の日本じゃね?

うわ、リアルにゾンビ映画の中にいるじゃん。

そうか、そういう時代になったんだなぁ。

もうUSJ行かなくていいや。

ホラーもSFも実体験できるなんて、私たちは本当に良い時代に生きているなぁと思います。



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