ワーゲン四方山話 その4 「ワーゲンの燃費」

2010. . 05
激しい猛暑を越えお次はおなじみの残暑でざんしょ。みなさまお元気ですか。

ここで少しお知らせ。

来る、9月19日(日)京都のワーゲンイベント「VW AUTUMUN」が開催されます。
場所は京都嵐山、高雄パークウェイ内駐車場 にて。


詳しくはこちら→http://wolfsburgkids.com/  主催のWolfsburg kidsさんのHPです。

んで、そんな折、ついでに宣伝。

02100013.jpg

これはヘルムで使っているオイルです。
右側が従来の40番(1本1400円)と呼ばれる空冷エンジン用のオイルです。その辺ではなかなか売っておりません(対応車種が少ないため)で、一年ほど前にリリースされたのが左側の25W-50というマルチグレードオイル。こちらは夏にも強い、冬にも強い!「空冷専用マルチグレードオイル」です。グレードはレーシングオイルに匹敵する優れものですから当然ながら走りにも大きく貢献してくれます。
この不況下で経済状況悪化の折、贅沢は控えているという皆々様も、一度少し贅沢なオイルの心地を体感していただければと、ヘルムでは無期限セール1本1900円にてご提供します!

夏の疲れを癒す今度のオイル交換はマルチでいかがでしょうか?


ハイ、ここから四方山話。

よく聞かれることですが、ビートルやバスってどのくらい走るんですか?という質問にいつもは「大体実走で10くらいが平均かなー」と答えています。
この「10」というのはつまり、1リッターで10キロ走るという意味のいわゆる「燃費」の事です。ちなみに細かいことを言いますと、燃費を略せず伝えると「燃料消費率」となります。つまり、ネンピの「ピ」は費用の「費」ではなく消費の「費」で、まあ変わった略の仕方をしたものだな、とは思います。(普通ならば燃消率などとでも言いそうなものですが)
ですから「燃費がいい」という言葉は正確にはあいまいな表現で、「率がいい」というのは何をもっていいというのかが釈然としないことになります。無論皆さんが燃費のことを「燃料費効率がいい」と言っているのはわかりますからいいんですが。
 専門的には燃料消費効率がいいというのを、燃費が低いという表現の仕方をしますからいわゆる「低燃費」というのが車を販売する上でひとつのキャッチになるわけです。

 さてさて、では、実のところワーゲンの燃費はいいのか?と申しますと。↓続く
おおむね、良いといえるでしょう。いうまでもなくエンジンの調子や天候、ドライバーの運転技術に左右される部分はキャブレターやミッションを使用する限り仕方のないことですから車ごとに大きく燃費に差が出ることもままあります。
 私が最初に10くらいと言ったのはその平均ということです。

 現代のエコカーはハイブリッド車を除くと25キロ前後となっています。つまり1リッターで25キロ走るということですから、50リッターのガソリンタンクを搭載している車は満タン給油で25×50の1250キロ走るということになります。
これは大阪東京間を往復してなお、琵琶湖を一周できるほどとお考えいただければよいと思います。
 ですが、現実はそうは参りませんで、皆さんもお察しの通り交通には信号も渋滞もありまして、前述のように運転者によって大きく燃費が変わることもままあります。

 余談ですが、馬力なども実際はカタログ数値が出ていないのが現実ですが、シャーシダイナモに載せて計測した数値を知ったからといってそれが走りにどう関係するのかと冷静に考えますと、どうでもいいことだと気づくべきでして、あくまで「以前よりパワーが上がった、下がった」の指標にしかなりえません。そこをカタログスペックと違うじゃあないか?と言われましてもこれは困ったことになります。

 しかしながらこと燃費に関しましてはユーザーの経済的負担に直接かかわってくる問題であり、誰もが燃費がいい悪いと実感できる事象ですからカタログ数値と大きく乖離するとそれはそれで問題があります。

 しかしそんなカタログスペックというのは、決して嘘偽りがあったり、誇張表現があったり、サービス記述があるわけでもなく、すべて事実に基づいて書かれていることであったりします。
それは運輸省の偉い役人が、自動車メーカーが製作した車両を公道走行するための車両として許可する際に一連の諸元を認証するテストというものがありまして、イカサマは出来ないようになっております。袖の下があるのかどうかは未確認ですが。

 ただ、メーカーはそのテスト結果が世に輩出される自社の製品の評価表であるという姿勢から、当該車両を最も良いコンディションでテストをします。
 そういう状況ですから、カタログスペックというものはその車両の最高の性能を示したものであり、下回ることはあれどノーマル状態で上回ることはありえないのだと基本的に考えなくてはいけません。

 まあ、私の過去の経験上ですが、普通の人が普通に乗って、燃費はカタログ数値の約半分と考えていただけると差し支えないかと思います。つまり低燃費エコカーと呼ばれているものでもせいぜい10から15くらいをウロウロしているのが現実でしょうな。
 ですから私なんぞは「今度のエコカーはリッター30!」だとか謳われても「何をいまさら」な気分で見ているわけです。

 で、ここでワーゲンの燃費が「10くらい」といった私の言が生きてくるわけですな。私が10と示すのはカタログ数値でもなんでもなく、実際に走っている人、自身も含めての平均値ですから、いい人は15くらい平気で走ってしまう人もいるわけです。
 眉唾ではありますが、高速道路上で25を叩き出したという伝説もあります。

 ですから、決してワーゲンの燃費は悪いわけではなくむしろ良いほうだと言えるのです。せっかくですから、燃費が良くなる運転とメンテというものを紹介しておきますと。

まず速度に合ったギアの選択をすること。エンジンの音がうるさいからと言ってそそくさと4thギアにぶち込んでボコボコ言わせながらハーレー乗りで走っていると無用にアクセルを踏む羽目になります。

エンジンオイルをまめに交換するとそれだけフリクションロス(摩擦抵抗)がへりますから、これもまた燃費に影響します。
点火系を強化する、つまりプラグやプラグコードといったものを効率のいいものに交換することでミスファイア(失火)やかぶり(不完全燃焼)が抑えられて燃料を無駄なく爆発に導けるようになります。良い燃焼状態を作り出すこと、つまり完全燃焼は現代の内燃機関においても最重要課題でパワーはもとより排ガス対策にも一躍買っています。
あとはタイヤの空気をちゃんと入れる(笑)冗談のようですが、走行における最たる物理抵抗になるのがタイヤだったりしますから、古いタイヤや無駄に太いタイヤはデメリットです。意外と盲点なんですよね。
同じくホイールは無用に重いものをつけない。人間でも靴が重いと歩き疲れるのは同じです。これは車重にもかんけいします。
当たり前ですが、家に隠すのは不安だということで金塊をワーゲンのトランクなんかに保管しない。ちゃんと銀行の貸し金庫に預けましょう。


無駄な空ぶかしをしない。これはワーゲンのノーマルキャブには加速ポンプという生燃料(液体のガソリン)を直接キャブレターのベンチュリーに放り込んで混合気を無理やり濃くしてやる機能がついています。(燃料が濃くなると回転数が上がる、体感的にはトルクが増す)加速ポンプはアクセルの初動の際にだけ、つまりコーナー進入などの(アクセルオフ→ブレーキオン→減速→コーナリング→アクセルオン→加速)一連の動作の中でコーナリング脱出時のアクセルオン時に加速ポンプが作動しているわけです。

ですから言うまでもなく無用な空ぶかしというのは無駄以外の何物でもありませんが、そうしないとうまく走らない車両と言うものもあるにはあります。
エンジンやクラッチ、ミッションにチューニングなどを施している場合はこの限りではありませんが、空燃比(空気とガソリンの比率)あるいは点火時期(爆発するタイミング)が合っていないようなケースに良く起こりまして、無論ながら原因はこれら以外も多岐にわたるのですが、えてして調子の悪いエンジンは回転数を合わせてやらなければ発進や変速時に失速することがままあります。

まともなエンジン、ミッションならば完全にブレーキを踏んだロック状態でない限りクラッチをいきなり離してもアクセルさえ踏めば前に進もうとしますし、しっかりそこは空冷水平対向の低速トルクが受け止めてくれます。

機械というものは正直なもので、ダメなものはダメな結果しか導き出しませんから、人間のようにあいまいに本音と建前を使い分けるほど器用な機械の開発に人類は成功していません。
その機械が正直に発する状況をどう見るかは人間次第なのですが、我々ワーゲンに携わる人間からして変だとかおかしいと見えるときはやはりどこかがおかしいのであって、そういう指標のために、フォルクスワーゲン社が30年後のワーゲンのためのカタログ(スペック表)を作ってはくれないわけですから、ワーゲン屋さんという特殊業務があるのだな、と自己存在肯定の言葉を日々垂れている訳です。

ま、なんだか脱線したみたいですけど、調子のいいワーゲンは決して国産車に負けず劣らずの燃費数値を叩き出しているんですよー、という話でした。

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