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我が所領を得たり

2019. . 03
てんちょのあやしいはなし

「土地、買いませんか?」ってのはバブルの前によく言われたことで、これからは地価がどんどん上がります、といわれた時期と重なります。特に我々の親世代なんかが、生活も安定しだして、今の生活以上を意識しだし、欲に目がくらんでクラスチェンジを目論んだ結果、:田舎のどうしようもない土地をまあまあの値段で買い付けたという過去があります。

無論、その後にバブルが到来したため、本当に土地の値段はウナギ昇りに上がったのですけど、いかんせん一介のサラリーマンがそんなマメに土地値をチェックしているはずもなく、自身も仕事で忙しいこともあり、運用はもとより、土地の売買を積極的に行うなどということは当時ほぼ無く、バブルが終焉を迎え、結局本来の値段かそれ以下の値段あたりに落ち着いた土地値をみて呆然とする、という方が殆どでしょう。

第一、当時のサラリーで買えるほどの土地がどれほどの価値があったのかというと、実はあやしいものでして。土地売買ブームは不動産業界ぐるみの詐欺、とまでは言わないけれど限りなく詐欺に近い行為だったのではないかと思われます。
詐欺でないなら、当て物の一種であると、当時の人は考えなかったですけど、今ならそう捉えられます。

というのも、値段が上がった当時、土地転がし目的だったとしても、そのろくでもない土地を買う人間がいたのかどうかは怪しいところで、結局みかけの相場が上がっていただけとも言える訳で、価値があった訳じゃない。
ですから、よく聞く「あの時売っていれば良かったのになぁ」という嘆きは、諸行無常の響きに似ております。

で、そんなおり、昨日私の元に長年空き地だった隣の土地の所有者さんから「土地を買ってくれまいか?」という話がきた。

内心、やはり来たかと思っていたのですが、はっきり言って破格値です。
小遣いで買えるんじゃないかというレベル。
なんでそんなに安いのか?
というよりも、安くしてでも売りたい、なんならタダでもいいくらい、という意思表示です。

というのも、隣の土地は空き地なので固定資産税がモロにかかるんです。そして敷地面積が300坪あるという。
私の住んでいるあたりは結構路線価低いんですけど、それでもこれだけの面積があると税金は高いです。
土地、建物の所有者というのは、土地や建物を手放さない限り永久に固定資産税を払い続けなければなりません。

まあ、なんにでも税金をかける日本ですが、こればかりは酷いなと思います。

一度買うと、他人に譲渡する以外は、ほぼ所有権から逃れることが出来ません。
利用価値のある土地なら、売却せずとも寄付などを自治体や組織団体が受け入れてくれることがありますが、逆にそんな土地なら寄付しなくても売れるとも言えます。

問題は、利用価値のない土地や、過疎化が進む僻地や、ピークの過ぎ去ったニュータウンの宅地や、老朽化したマンションなどを持っておられる方々です。

なんせ売れない。

なぜなら前述したように、誰もいらないから。

売れない土地ってのはもう、ババ抜きみたいなもんですわ。
最後に持ったやつが負け。そいつが税金払い続けなきゃいけない。
そして私の目の前にはジョーカーのカードだけが一枚差し出されている状態。

もっとも、価値のない土地だと税金もタダみたいなモノになるんですが、そんなタダみたいな土地に限って無駄に広かったりするから、毎年毎年じわじわと税金が吸い取られて、財産が目減りしてゆくんです。

私の家の隣の土地の所有者さんも同じような状態で、いずれは家を建てるつもりだったのだそうですが、忙しくしているウチに時が過ぎて、50年間固定資産税を払い続ける結果となり、ついには「死ぬまでに処分せねば、子々孫々末代までに迷惑がかかる!」となったのだそうです。

まさに負の遺産。

そうそう、これ資産相続する際はもちろんついてきます。
放棄も出来るんですが、一部放棄は出来なくて全部放棄になるので、都合の悪い資産だけを相続しない、なんて事は出来なくなってます。

固定資産税、まさに鬼畜の所業です。

空き家問題というのがここ数年問題になってもいますが、負の遺産として抱えている空き地問題というのも実際の所、先祖代々の土地だったりする場合もえてしてある訳で、故人の怨念かの如く、子孫の経済事情をじわじわと締め付けている訳です。

土地は車のように廃車をしてスクラップをし、所有権を放棄することが出来ないため、必ず譲渡され、所有権が継承されなくてはなりません。いらなくなったからといって、荒れた土地を放棄して無法地帯にされるのは自治体としても負担が増えるので、この制度というのは見直されにくい傾向にあるのでしょうし、庶民感覚として「土地を持っている=金持ち」、と思い込む方が多いため、どうしても問題が顕在化しにくく、墓地継承問題と同じく社会問題に発展しにくいのでしょう。

もちろん私、このルーザーゲームは断りました。

広大な土地を得る快感というか、支配欲と言いましょうか、そういうのは魅力的だったんですけど、はっきり言って高台で接道してはいるものの直接アクセスは出来ず、造成が中途半端でどうにも使いようがない。使えるようにするには相当お金がかかる。ある程度の投資を厭わなければ、数千万単位の商売が出来る可能性もありますけど、私自身がそんなことしてる暇もなければ、お金もない。第一私なんぞに銀行が気前よく融資してくれますか、っての。

しかし、日本ではなんでもデカいものを持つと税金かかりますけど、逆じゃないですかね?
我々は、車や、家を「買ってやっている」、という風に考えられるのではないかと思うんですよ。
金銭を使って経済活動を積極的に行っているのであり、社会に貢献していると考えられると思うのです。

家や車を自分のものとして所有して、自己責任で維持までしてやっているのに、なんでそこに国が介入してきて税金をかけるのか?
むしろ、金銭をできる限り消費せず、借り物や共同使用などで済ませ、動産や不動産といった資産を所有していない人間に対して、「非消費税」をかけるべきではないだろうか。

なんか、頑張ってるやつが損する社会よな。別に余裕がある訳じゃないんだけど、頑張って家買いました、車買いました! ってやってるやつが、全然褒められない社会って虚しいです。
別に強者でもないのに。弱者に転落したくないから頑張っているだけなのに。

おもいません?

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