カルマンギアのウィンドレギュレターってのは、古いシンプルな形状をしてまして。丈夫なのだけど少々重いというのが難だったりします。それ故、ギアにかかる力が非常に大きく、歯が損耗してしまうことがあります。

で、上がらなくも下がらなくもなった、という修理依頼。
確かにギアが固着してます。そしてグリスも切れてる。
お、そうだ! たしか在庫してたよな! と勇み足で中古品と交換。
――が、なんか動きが悪い。ガクガクするし重い。これもダメなんじゃねぇの? と……。
確かに六〇年代の前半のカルマンなんて左ハンドルがメインなんだから、(たぶん右はない)左の方が大体消耗してるわけで、中古品も程度がいいものなんてないよなーと。

とりあえず昼にする。
今年もやってきました、辛辛魚。 これ、期間限定の恒例商品で、まあ辛いです。でも美味いですよ。

さて、作業に戻り。
なら、右側を左側に組み替えすればいいじゃん! ということになり、それぞれのギア部分を分解いたします。幸い構造が単純なので、ギアの部分だけは右も左も同じ部品が使われています。

ピニオン側。どっちが悪いのか解らないけど、無難な方を使いましょう。

こりゃあ、もうあきらかにダメですね。

はい、組み替え再生。
審美性を問われるような場所ではないので、この程度の仕上げです。強度が保てばいいです。
この部分の部品、リプロの新品ではでているようですが、クオリティのほどはよくわかりません。
ま、そのくらい壊れない部品でもあるんですけどね。
ちょっと、暖かくなったから、よるの寒さが堪えますな。
そして例の如く、おそらく花粉が飛び始めてるんだろう、日に二度ほどくしゃみが出る。
朧月 仰いでみれば むず痒し 休息万命 また春きたり (おぼろづき あおいでみれば むずがゆし くそくまんみょう またはるきたり)
などとガラにもなく歌ってみたくなる夜でございます。
さてさて、この商売でいつまで生きられるでしょうかねぇ。
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