
夜間のオイルチェンジはこうして暖めておかないと、すこぶる作業性が悪いのです。粘度が上がりますからね。
さてさて、十年前というタイトルですが、もはや十七年というお付き合いのお客様と寒空の下、話していたのですが。
「『ハーレー買うぞ』って十年前に言ってたよね。娘を後ろに乗せて学校に送るって」
そう、それが親父の夢の一つ。
颯爽とバイクに跨がり下校時の娘を校門前で待つ、というのもあった。
「あの話はどうなったっけか?」
「いやあ! まだ野望は持っていますよ!」
「でも、娘さん高校生になっちゃったよね?」
「……ええ、まあ」
「ちなみに今から免許とっても一年間は2ケツ出来ないから……」
「……で、ですよね」
「まあ、そろそろ計画しないと夢が潰えちゃうんじゃないかと」
と、まあ、だからそろそろ買いましょうや、という冗談交えた話になったんですが。つまりは親父の夢が叶うより先に時間は過ぎたというわけであり、そして、時間は待ってくれないという無情を如実に表すエピソードだなと。
確かにお子さんをお持ちの諸氏にとって、進学時期の大きな趣味の買い物ほどバンジーな決断はないでしょう。
子持ちでない私でもそこくらいは想像つきますから、無茶は言いません。
でも、私らのような発破をかける人間というのは、ある意味必要(悪)だなと思います。
実現できるかどうかは別にしても、実現できるかもしれない可能性を示唆することも出来ますし、また夢が広がったりもします。
人生の数ミリでも数秒でも、自分のやりたいことの再認識をするというのは大事なことだと思います。
そうしないと、やっぱり出来なかったって、いっちゃいますから。
できるだけ頑張ってみる。ちょっとだけ無理してみる。
もしかしたら、それで今とは少し変わった十年後が生まれたかもしれない。
さて、十年後はどうしているだろうか。
車もバイクもそうですけど、運転する時は遠くを見るモノです。足下ばかりを気にしていてはけして上手な運転は出来ません。
自分の行き先、向かう先を見つめましょう。
……という私の目の前には霧がかかっていて、何にも見えないのですけどね。
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