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MSD

2023. . 28
旧車乗り垂涎のチューニングパーツ、MSDイグニッションシステム。

M めっちゃ S すごい D でんき を発生する装置なので、これでもかの執拗な点火で各気筒の爆発エネルギーを確実に回収し、駆動力に変えてくれる、夢のようなパーツです。
もうここまで行くと点火系チューンはアガリといってもいいです。

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ま、これにMSDかマロリーのデスビを付けたらフルコンプなんですが、いかんせんクーラー付き車両なので、ここまで。
折しも、ロシアのウクライナ侵攻のせいなのか、コロナのせいなのかわかりませんが、イグナイターのポイントレスキットが1も2も欠品中なので、イグナイターキットがインストールされた009タイプディストリビューターを導入。これ、35800円とかしますけど、イグナイターのポイントレスが単体で19800円、それに新品のデスキャップとローターが付いてくるなら、まあまあお得です。


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イグナイターキットは完全固定式で、リペアは効かなさそうです。もちろんポイントに戻したりするのも無理っぽい。まあそんなもんですか。壊れず使えりゃ問題ないですけど。

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一応キットになっているので説明書通りにやっていけばつきますが、多少知識は必要ですし、色んな部分で手数は必要になってきます。設置まで割と道のりは長いですよ。
某ハーレーイベントで買ったプラグギャップゲージがめちゃめちゃ重宝してる(インチ表記があるので)

で、付けた感想はというと、パワー感は段違い。アクセル踏むとグッと背中を押してくれる感じが素晴らしい。そして吹けあがりは実にマイルド&パワフル&スムーズ。
これさえ付ければ調子悪い車も良くなる、という捉え方は良くないですが、多少の悪さは点火力でカバーしちゃう、ってのは実際にあります。それを結果オーライととるかどうかは個人の裁量といいますか、車いじりなんて拘って何処までやるか、なんですが。

それはさておき。

今日は明け方最悪だった。

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これ、雪解けで路面濡れてるだけかと思ったら、アイスバーンなんでやんの。
こうなるとさすがのスタッドレスでも滑ります。ノーマルよりは随分マシですけど。
クラッチ滑ってるのかと思うくらい前に進みません。

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山も雪に覆われて真っ白。

さて、今夜私は家に帰ることが出来るのだろうか。



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1976年 1200ビートル 

2023. . 25
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この冬に完成しました、1200STDのビートルです。改造歴ナシのとてもシンプルな車両です。
本来のビートルの乗り味を味わっていただくには最適な一台です。

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正直なところをいいますと、1600に比べればPower不足は否めません。かといって1600がめちゃめちゃ速い訳でもないんで、どっちもどっちですが、街中を走るアシとしては必要にして充分、むしろ低排気量の軽快さが心地よいです。
ちなみに私(店長)のビートルも、エンジンはストックの1200ccです。

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なんともこの愛らしいフロントマスク。
こんな顔した車は他にないですよ。

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特に目立った装備はありません。ホイールがアルミなくらいでしょうか。
ご希望により鉄ホイールに換装も可能です。

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できるだけ元の状態を変えずに組み上げてます。全塗装はしていますがパーツの一つ一つは1976年の当時から使われているものがほとんどですので、今後維持管理してゆく中で部品の取り替えなどは必要になってくると思います。

ただ、私達の側が販売のために完璧な状態にまで仕上げてしまうと、車両価格が自ずと上がってしまうため、安全上問題のない部分を除いて、付いていた部品を使って価格を下げ、より多くの方の手に届く範囲の価格帯に留めたいと考えています。

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そうして手に入れた車両を自分の思う理想の姿に変えたり、より綺麗に、より走りよくブラッシュアップしてゆくのも、空冷ワーゲンを所有する楽しみと言えます。

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こうして改めてビッグテールを見てると、変な車だな、と思いますけど(笑)唯一無二ですね。
旧年式もカッコいいけど、21世紀になって高年式も味が出てきました。

そんな訳で今回の製作テイストは、「ストリートネオヴィンテージ」。うーん、意味わかりませんね。

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すみません、お尻フェチです。

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エンジンは完全ストックです。調子良いですよ。

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内装もヤレはありますが、まだ綺麗だったので張り替えずに使用しています。
もちろんご要望次第で、張り替えも承ります。
内装オーダーは、より所有欲を満たしますね。おすすめです。

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この一台、是非あなたの元に!

車両現状販売価格 158万円 (税抜き)諸費用別途。

乗りだし価格、各種作業料など、ご遠慮なくお問い合わせください。
chelm@nike.eonet.ne.jp






だいかんぱ

2023. . 24
大カンパなら大歓迎ですが、大寒波はいただけません。
まあ、うちのあたりは雪が降るといっても、道路を覆うほどで、積雪という感じにはなりませんので、さほど心配はないんですが、雪の降らない地域に限って警戒心が強く、昨日などは買いだめのお客などでスーパーは賑わっていたそうです。

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こういう寒い夜は、熱燗で一杯いきたいところですが、最近はあまり外で日本酒など呑むと、記憶を無くすか、何か身の回りの大事なモノを無くすので、自粛してます。

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生ビールが170円。ハイボールは90円、飲み放題100分1000円、って。
まあ、安いです。でも酒飲みは安い分多く呑むので、あんまり安く済まないです。

それはさておき。寒波ですが、あまりに寒いと空冷ワーゲンのようなキャブレター車両は、調子が悪くエンジンが止まる、という経験をした方は多いと思います。
漠然と寒いから調子が悪い、と思うかもしれませんが、エンジンだろうが人体だろうが、作動温度域というものがあり、これが適温でないといずれなり調子は悪くなります。エンジンは冷やさないと焼き付き(故障)に結びつきますので「冷却装置」が装備されていますが、だからといって冷やせば冷やす程良いというものではなく、そこは適温を保たなければ燃焼不良などを起こして、結果調子がすぐれないということが起こります。
空冷の車両がなくなっていった経緯として、この作動温度の管理が難しいことにありました。
より確実に安定的に温度管理を行うには、水を媒体として熱交換をする「水冷式」の採用が不可欠でした。水温の管理を別のセクション(ラジエーター、サーモスタット、ウォータポンプ)で行うことで、動力性能を殺さず、エンジンの作動適温を安定的に得ることに成功したので、今のエンジンは皆水冷式なのです。
これがモーターになると、温度管理はあまり重要ではなくなってくると思いがちですが、電気自動車は、電子部品と大容量バッテリーの塊なので、より厳密な熱管理というものが必要になってきます。
電気自動車なんて、デカいミニ四駆みたいなものだと思ってましたが、デカければデカいなりに、熱もすごいという、そういう話らしいです。

で、極寒時に空冷のキャブ車が調子悪いというハナシですが。

燃料が気化しにくくなりエンストが増えます。通常空冷ワーゲンは「暖気」というものが必要ないとされるのですが、さすがに零下になってくると、一度エンジンをかけてエンジンルーム内を一定の温度以上にあげてやらなければ、アイシングの嵐となり、まともに走ることも出来なくなります。

もっとも簡素なやり方としては、まずエンジンをかける、ある程度安定したら一度エンジンを止め一分くらい待つ。そうするとマフラー付近からの熱がエンジンルームの方に上がってきますので、そこから再スタートすると、かなりアイシングの率が下がります。
もちろん、エンジンの仕様にもよりますし、純正のヒートパイプや、サーモスタットがちゃんと機能している、というあたりでも変わってきますが、それらが全撤去されていても、吸気の温度が落ち込まないようにしてやることで、エンジンストールは随分免れます。
ただ気温が低いからエンジンの調子が悪いのだと漠然と考えるのではなく、動作に適した温度が確保されていないのだ、と考えることで、機械への理解に近づくとおもいます。

そんなわけで、みなさま事故には気を付けて。
当てたら直しますのでどーぞ、お気軽にご用命ください!







一月って儚い

2023. . 20
わたし思うんですよ。

今まで二月が最低の月だなと思ってました。イベントらしいのが節分とバレンタインという、自分に全く縁がない行事しかない。(私的には正月より建国記念日を大々的に祝うべきだと思うけど)
でも、一月だって、ただ正月があるだけであとは殆ど何もないじゃねぇか、って。
各自治体で成人式とかあるけど、もうヤンキーのお祭りみたいになってるし、18才から成人とか訳わからんこといいだしたんだから、そんなはっきりしない行事なんて、そろそろやめにしてもいいんじゃないかと思います。アレこそ税金の無駄づかいじゃないか。

まあ、なんだ、女の子は晴れ着を着るのが風習みたいになってるけど、晴れ着レンタルするより、その金をもらう方がいいや、って子もちらほらいるそうで、我々の時のように猫も杓子も馬子にも衣装で、参加する訳でもなく。

ま、関係ないけど。

自分が関心なくなったせいかもしれないけど、行事ごとってどんどん薄くなってるような気がします。あっさり、っていうんですかね。

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友人が、猫枕贈ってくれた。
不思議なのだけど、これが妙に存在感を放っていて、背中に気配すら感じることがある。

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一月から、車検証が小さくなりました。
ま、突然感もすごいんですが。
実際に見ると、ものすごい違和感と中途半端感。せめて自賠責保険証券のサイズに合わせて欲しかった。マジでこのサイズに決定した責任者出てきて説明しろ。なんでこうしたんだ!

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エンジンオーバーホール。
多分どこかのシロート(もしくは畑違いのプロ)さんが過去に組んだエンジン。色々間違ってたり、やってはいけないことをしてたり。このレンガ色のフルードガスケット塗りたくるのはやめてください。取り除くのが大変なんです。

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オイルポンプのところにまで塗って、ぐにゅーって圧入するから、逃げ場のなくなった液体ガスケットがオイルラインに侵入してます。塞ぐほどではないから無事だったみたいですけどね。

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パーツ風呂で洗浄です。
ガンガン湧かしてガスケットをこそぎ取ってゆきます。
私、パーツ洗浄で使うブラシ類は、工具店で調達するのではなく、もっぱら百均購入がメインです。
百均だと安いってのもあるんですが、食器洗いやら靴洗い用、お風呂洗い用のブラシとかタワシとか、その他様々なタイプの洗浄用具が揃ってますし、スプーンや金属製の串などの食器類とかも、細かい部分のカーボンをこそぎ取るのに便利だったりします。

昔は愚直にせっせとパーツ洗浄台で、灯油とブラシで洗ってましたけど、漬け置きするようになってから随分楽になりました。その間他の作業できますしね。

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傍らで、タイプ2のショック交換。
カヤバのGASーAJAST これなかなか良いですよ。グッと、コシが効いてますね。

もう20日。

我々商売人にとって月末ってのは、この世の終わりくらいの響きがあります。
なのでこれからは月末のことを、終末と呼ぶことにしましょう。

最近またウクライナの戦争の話を報道するようになってますけど、奴らいつまでやる気なんでしょうね。そんな事してないで楽しいことすれば良いのに。自分らだけでやるならまだしも、我々を巻き込まないで欲しい。

あ、今春でコロナ終わるんですかね? ラストでめちゃめちゃ感染者も死亡者も増えた(世界一)みたいですけど、ワクチン打ってなかったら、日本人全滅してますよね、きっと。





トリッキーにトリッカー STAGE3 最終回

2023. . 15
*「トリッキーにトリッカー」シリーズはまとめ投稿しています。
全部まとめてご覧になりたい方は、トップページ左の “できるかな” タブからお入り下さい。
STAGE1 STAGE2 STAGE3 と2年に渡る、私の極めて個人的なバイク改造散財記録です。

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遂にリチウムイオンに手を出した。軽量化目指すなら何よりまずこれを変えるべきだったのだけど、高いのと、あまりに安易なので、食指が進まなかった。

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ノーマルのバッテリーはこのくらい。
リチウムイオンは約600グラム。
ほぼ存在を感じさせない軽さです。

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若干背が低いかなというくらいですが、小さくする必要がないからこのサイズなのか、このサイズが限界まで小さくした姿のなのか、よくわかりません。

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さて、いよいよココにFCRを入れます。

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これが仕上げたスピゴット。全長は43ミリ マウントはめ込みの口径は38ミリ 逆のエアクリーナー側は52ミリに加工。
大まかなカタチは業者に頼んだのですが、この頼んだ業者が間抜けで、最初に加工を間違って送ってきた。15㎜分段付き小径化の加工をお願いしたのに、15㎜切断して短くなって帰ってきた。
とりあえず「どうしましょう」とか言われたのだが、こちらはどうにかしてもらわないと困るので、一から作り直しになった。イラッとしたけど、あちらはプロなので、ただの円筒からでもこういうものを作ってくる。まあ、もとのものと何ら変わらないものを作ってきたので良しとしましたけど、なんか色々ミスというか言い訳がましいので、とっても悪印象。

仕上げたのはインシュレーター差し込みの窪みの部分。どのくらい入れるかわからなかったので、現車合わせのあと自前の旋盤で加工した。

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コレで完成。一応分解して点検。ジェットは出荷時、スロー48 メイン105 が付いていた。
セオリーとは違うけど、多分濃いだろうと、とりあえずスローは35 メイン105 と下から攻める。

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キャブジョイントはこのように加工。元のものを知らないと、何をどう加工したのかわかんないだろうけど、結構悩んでこの形。

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さあ、一発でかかるか、と始動してみたら割と素直にかかった。
エアスクリューをちょいちょい触ったら安定した。
充分暖機してからアクセルを煽る。
マフラーからパンパン。アフターファイアというやつですな。上は極端にまわらないし息切れ気味。

そんなわけで、一度スローを40、メインを118にしてみる。
さっきの上付近の不調感はなくなったけど、排気の感じが濃い(ココは感覚というか、単に臭覚)
良い排気とは思えなかったのだけど調子は良い。

てことは、一回目と二回目の間をとればいい訳です。

で、暫定的に、スロー38 メイン112 できまり。なんと三回でセッティングでた。
ちなみにSP忠夫のパワーボックスエキパイに、FMFのスリップオンの組み合わせ。エアクリーナーは8㎜の穴を五個くらい穴開けしたのみ。

セッティング情報開示しても、そもそもトリッカーにFCR着ける人もそうおらんだろうし、スピゴット製作から、キャブジョイント部も取り付けも至難の業ですから(私はオフロード走るのでエアクリーナーボックスは必須です)まあ、やって出来ないことはないというレベル。参考までに。

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上から見るとこんな感じ。

次はアクセルワイヤの製作します。

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無駄に出費を増やしたくないので、ハイスロキットに付いていたワイヤーをショートニングして再利用する。

だいたい、10センチくらいショートにした。
ワイヤーがステンレスだったので、ステンレス用のハンダ買ったのだけど、そんなに上手く付かない。かなり苦労してなんとかタイコを固定した。

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タンクとキャブの間は意外にスペースが広くとれていて、ワイヤーの取り回しも素直。
ノーマルに戻すことはないと思うけど、今後不具合があれば随時修正してゆくという方向で。

もう殆ど触るところないかなぁ、ってくらいやりました。

あと、おまけ

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お手頃価格で質の良い、コミネのハンドルカバー。ま、カッコいいかどうかはさておいて、オフ車にハンドガード付けたまま装着できるか。

て、ハナシ。

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ハンドガードって意外と外すの面倒だから付けたまま、カバーの着脱したいのよ。
んで、大胆に切り込み入れる。

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そして強引に被せる。ネオプレーンなので伸びます。
一応スイッチまですっぽり被せるので、操作系は安心。切っているので多少隙間風は入りますが、薄手のグローブで充分寒さはしのげると思います。
ただ、ちょっと手を入れる入口が狭くなる感はありますね。すぐに腕が抜けないのは林道ではヤバいので、林道に行くまでの公道範囲で使用するのが良いかな。

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あと、配線を簡略化した。
キャブ車とはいえ、トリッカーも現代のバイク。ライダーの間抜けで不用意に車両が飛び出してしまわないように、クラッチスイッチ、ニュートラルスイッチ、ブレーキスイッチ、サイドスタンドスイッチなどと連携して、誤発進および誤始動抑制装置が付いている。
配線図を見ればわかるのですが、ココにものすごく無駄なリソースを割いているので、全て撤去することにします。配線の物理的な負担と、出先での始動不良トラブル回避のためです。
私は基本エンジンかけるときはクラッチ握るので、不要な機能ですし、ギアを入れてセルボタンさえ押せば後輪が駆動するという仕様のほうが、何があるかわからない山では使い勝手が良いです。

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撤去した配線。リレーが一個不要になります。メーカーさんがユーザーの安全のためを思って付けてくれたものですが。配線図を見てると、如何にこれらの機能を取り付けるのが面倒だったかわかります。ダイオードなんて普通の配線には入らないですからねぇ。

そんなわけで、またやり過ぎてしまったトリッカースペシャル。手がかかりすぎて、もはや売ることも出来ない。

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うーん、まあ、いいんじゃないでしょうか。

あとは走るだけです!

これにてSTAGE3は終了となります。皆様のご参考になれば幸いです。





アリガトウ サヨウナラ

2023. . 14

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今日だけとても個人的な話、すみません。

少し気持ちに落ち着きが出てきたので、書こうと思います。
このブログにも度々登場していました、我が家の猫「もにー」があの世へと旅立ってしまいました。
昨年末より肝臓の状態が芳しくなく、療養を続けて参りましたが、力及ばずというか、その日がきたといいましょうか、年を越した1月の9日深夜に永眠しました。

体調が悪くなってからは、毎朝出勤するときに「仕事から帰ったら死んでいるかもしれない」と覚悟をして出て行っていました。
そんな日が一ヶ月以上続いていました。日に日に弱ってゆく。病院に行っても点滴で水分を入れられるだけなので、死ぬ半月前には通うのをやめました。なんとなく、それがいいんじゃないかと。
その後はずっと家で流動食をやり、水を飲ませて、ひたすら寝ているのを見守るだけでした。

でも、それでも、覚悟なんて出来ないんですよ。
8日の朝は、いつもは私の股の間で寝てるのに、初めて脇のところで朝まで添い寝をしていた。
やはり元気がない、と思いました。
嫌な予感はしてましたが、それでもいつも通りに出勤して仕事をしていました。

夜帰ってみると、床に横たわっていました。
殆ど虫の息で、ぐったりとし身体を動かすことも出来ないような状態で、瞳孔も開いていました。
そこから息をひきとるまで30分もなかったと思います。

我が家は夫婦共々家に帰るのが遅く、共に帰宅が0時前になることもあります。
この日たまたま、2人が同じ時間に帰ってきて、同時に彼の死を見届けることが出来ました。
もう、これは、彼が待っていたとしかいいようがないです。

半年前くらいまでは、朝は必ず玄関まで見送り、夜はどんなに遅くとも私を迎えに寝床からおりて来てました。思えばずっと、彼は私のことを待っていたのだな、と今更ながらひどく実感するのです。

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元々は拾い猫です。16年前の秋に、目も開いてないような掌サイズの子猫の時に、ヘルムの裏で拾いました。

http://chelm.blog37.fc2.com/blog-entry-165.html すごい前のブログで少しだけ紹介してました。

猫とか大嫌いだったんですけどね。でも強制的に飼う羽目になり、無理矢理自分を変えなくてはなりませんでした。結婚とかする前です。私はずっと他者に自分を変えられる、ということを受け入れてこなかった。だからしょっちゅう彼女とも別れてきました。

猫のいる生活が私の生活だった、というほどではないですが、いなくなると寂しいものです。

「〇〇がいなくなって、心に穴が空いたようだ」なんてよく言いますが、以前の私は「自分と誰か、自分と何かは、別のモノ」だと考えていた。だから「なんでいなくなったら穴が空くんだよ、お前は穴が空いた状態で生まれてきたんではないだろうが!」と突っ込んでました。

正直、今回は「心に穴が空いた」ような気がしました。一週間ほどですが。

少なくとも、今まで私の一部をになっていたのは、彼でした。
そしてその、私にたらない部分を足してくれたのも彼です。
実は知らない間に色々もらってた。彼を失って穴が空いたのではなく、彼が一生をかけて穴だらけだった私のことを埋めてくれたのです。
だから、彼がいなくなっても以前の自分にはもう戻らないし、もう失ったとは思う事はない。

「また新しく猫を飼おうか」などと考えもしましたけど、今の寂しさを紛らわすためならそれは違うと思います。
だけど、今後に何らかのご縁があるならば、私は素直に受け入れたいと思います。

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フルネームは「へげもにー」ヘルムの「へ」から。
でも言いにくいので、略して「もにー」と呼んでた。

ドイツ語で「主導権」を意味します。まさに、家庭内では彼の望むままの生活だったと思います。
治療の方針も含め、もっとやれたことはあったのかもしれませんし、自分の選択が全てにおいて正しいとは、やはり思えませんが、それでも、彼の意思を尊重することだけは最後までブレなかったな、と思います。

ありがとう、さようなら。




旋盤

2023. . 13
なんとまさかの、今月はまだ2記事。

ついに手に入れた旋盤(安物ですが) とりあえずどれだけ出来ることが広がるかという手探りで、毎日ちょこちょこ動かしています。
とりあえず普通の旋盤なので、円筒形のものに限るのですが、円筒状に均等に加工するというのは、手作業ではまず無理です。今まではせいぜいボール盤(ドリル台)にチャックしたボルトやシャフトなどを、砥石などで削ったりする程度加工しか出来なかったのが、今度はカタチそのものをクリエイトできるという進歩です。

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とりあえず、以前から考えていた発電機チェック台を作ろうかと、クランクプーリーのボスを作ってみます。最初からアルミ削り出しとかコストかけないで、ジュラコン樹脂を削ってみます。

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真円でてるから、ブレません。
これをベンチグラインダーの片側に取り付けて、ジェネレーター専用台を作ってベルトを掛けてチェックする。長年店をやってると、使えるか使えないかよくわからない発電機がたくさん転がってるんですよ。これを一々車載して発電の可否を調べるのは面倒すぎるので、発電機を単体で回せるようなベンチがあればな~と、思ってた。

でも、ああいう発電機のような重量物を安定させてエンジン回転に匹敵する早さで回すのは、なかなか至難の業だった。
そして相変わらずの廃品利用だけど、こういうのを考えた。

部材も揃ってるし、あとは溶接してボルトで留めて、

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こんな感じで。

こんなかんじで。

こんな……かんじで……

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こうすれば良いんじゃねぇかな、って気付いた。

*このままでは回転数が足りない(旋盤の回転数は1000程度)ので、やはり一工夫必要。

とりあえず、旋盤便利。



トリッキーにトリッカー STAGE3 第七回

2023. . 08
さて、早くもSTAGE3が七回目。

キャブにいく前に、ちょいと小ネタ。というかこのあたり事情で色々あったんですけど、それはまた後述します。

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キャブ交換に先立ち、イグニッションコイルがどうしても邪魔なので、こちらに移設。
通常はエアインダクションが設置されている場所ですが、撤去したので。

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FCRキャブの設置を考えてると、どうもこのくらいの長さのマウント側スピゴットが必要と思われる。
当然この長さでトリッカーのサイズ(38㎜)はないので旋盤業者で加工してもらう事になります。

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スピゴット加工に出している間に、要らんもん買ってしまった。
ZETAの中華ぱちもんですが、なかなかしっかりしている。

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ダイレクトシフトレバー。
根っことか切り株とか、岩によく引っかけるので、思い切ってダイレクトにして、さらに大胆にカチ上げる。逆チェンジになるけど、そんなにガチャガチャしないのでいっか、と。

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これ、アルミの削り出しかとおもうんですけど、かなり肉厚で丈夫そうです。過信は禁物ですが。

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このくらいあげてますので、反射的にノーマルのシフトパターンと間違えて踏んでしまう事はないかと。しらんけど。

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キャブは台湾メイドのFCR33 さすがにケイヒンとはかいていないけど、まあ、見た目は完コピです。それで値段が三分の一だから、買うしかないだろって事で、以前に衝動買いした。
付けるつもりも殆どなかったので、なんも調べてなかった。

そもそもスペース的に付くのかと。

私の場合、油圧クラッチのスレーブシリンダーが干渉するので、ロングのスピゴットでキャブをバックさせてますが、ノーマルのワイヤー引きの人はショートスピゴットでも良いかもしれない。(台湾キャブには親切にロングとショートが付属している)

はっきりいって、FCRはキャブとして縦に長いしベンチュリーもノーマルより長いので、クリアランスはまあまあシビアで、エアクリーナー側のキャブレタージョイントを若干加工しなくてはいけない。

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セッティングの度に外すのに苦労するのが嫌だ。知恵の輪みたいなことして外すのがとてもストレス。

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イグニッションコイルは移設したから良いけど、動かせないセルモーターがこんな所にあるので、エアニードルの調整はかなりしんどい。そういうのもあって、ロングスピゴットでバックさせたかった。

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加工からあがってきたロングスピゴットですが、仕上げは自分でやります。
このロングスピゴットのせいで、取り付けの際、キャブの頭がフレームに当たる。

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じゃあ、フレームを切っちまえばいいじゃないかと。
どうせ、乗るのはタンクで、リートが引っかかれば良いのでさして重要でもない。(とおもう)
問題ありそうなら補強入れたら良いし。

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この250のセローやトリッカーが優れてるのは、補機類や電装系のレイアウト。
詰め詰めで作ってますが、ちょっとずらせばエアクリーナーボックスをこの状態で外すことが出来ます。クリーナーボックスは三分割式で、左はチャンバー室 真ん中がエアクリーナー、右側が電装、バッテリーホルダーとして。

こんかいのFCR化に伴って、キャブジョイント部の上に付いている「レゾネイター」を撤去しています。たぶんいらんだろう(しらんけど)

そういう訳で次回は本格的にキャブを設置します。




2023年 あけましておめでとうございます

2023. . 06
はいどうも。あけました。
正月明けってめちゃめちゃテンション落ちますよね。生きているのが嫌になります。

そんな私の正月ですが、いつもの如く毎日酒飲んでました。酒を飲めない人や呑まない人はどうやって正月という行事をこなしているのかと思います。

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呑んでないときは山に行ってました。
というか、私の普通の休日の過ごし方と同じですね。

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鯛が買えたので、捌いてみます。
年イチしかやらないのでなかなか上手くなりません。あと、やっぱり切れる包丁使わないとダメですね、身を無駄にします。

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ねっとりまったりした食感で、大変美味しゅうございました。
今年は捌いても気分悪くならずに食べられました。(原因は捌いたときに手に付く生臭さだと判明・ステンレスソープってのを使うと、一撃で手の臭い消えます、お勧めです)

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んで、またレンタルバイクを乗り回し、正月が終わります。
今年は山の中でもあんまり寒くなかったですね。

ちなみに初詣には行ってません。特に信心深くもないので。
なのでおみくじも引かず。
そのあたりで正月らしい行事は全くしなくなりました。おせち食ったくらいか。

そういや、前から疑問だったんですけど、年に一度くらいしか食べない「数の子」って、魚のニシンは年中漁獲してるんでしょうけど、数の子は正月にしか売れない訳でしょう? ありゃあニシンの卵だけ抜いて冷凍かなんかで年末まで保存してるんですかねぇ?

そうそう、除夜の鐘って、108回打つっていいますが、由来は色々あるみたいですね。一番有名なのは人間の「煩悩の数」といいますが、まあ昨年末に「性」丸出しで生きましょうなんてこと書いてますので、煩悩まみれでいいじゃないですか、と。

自分だけ良い子ちゃんになって、天国でウハウハしようなんて思ってないので、人生はできるだけ楽に生きて笑っていこうと思います。

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事務所移転して一年が経ちました。
なんかバイク屋みたいになってるけど、たまたまバイク仕事が増えただけです。背後にはちゃんと車の修理もあります。
今年は、どうなるかなぁ。

去年より前に進みたいなって思うところですけど、それには知力と体力、もっと付けないとダメですね。最近物忘れ激しすぎます。認知症かしら? 電脳化ってまだ実現しないんですかねぇ?

本年も、どうぞよろしくお願いします。







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