
先日の続きです。
ここから樹脂を貼り付けてゆくのですが、この樹脂、もう十年越しくらいで持ってるんだけど、どんどん緑色になってくる。
特に問題はないみたいだけど。

あくまで補修なんで、内側を中心に施工します。
さすがに、あったかいとはいえ冬なの全然反応せず硬化が始まらないので、ヒートガンで強制反応。

内側、色を塗ってこんなもんでどうでしょう?
修理というのはいつでも悩ましいものでして、修理するより買った方が安いものは無数にあります。
ですので我々は、本来直せないような部分で活躍すべきなんでしょうけども、直せば工賃、買えば部品代。
同じ代金かそれより安く済むなら、我々にとってもお客さんにとってもメリットはある訳です。
ただ審美性を問われるような部分に関しては、もう新品買う方が安いという風になりますよね。
FRP補修なんで、どうしても繊維感は残ってしまいますが、まじめにやってたら、大幅に手間がかかりますので、この辺が妥当なところでしょう。このあたりは、使える状態にまで直す、というのがお客さんの着地点でしたので。
直せるものならなんでも直すよ!
と、いいたいところですが、別れた彼女との関係とかはたぶん修復できないので、私には頼まないで、新しい出会いを探してください。
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冬になると焚き火をしたくなりますね。
では、なく。 またマフラー焼いてます。
今時は街中でとんど焼きってのはタブーでして、炎を上げるのは憚るのですが、たまーに環境のこと考えたら、使えるマフラーを棄てるのはダメだよなぁ、焼いたらまた使えるんだから使わなきゃダメよなぁ、しかも燃料になりそうな廃棄するだけの木材あるんだから燃料にしなきゃいけないよなぁ、限りある資源だもんなぁ。
とか、思うんですよ。
悪いか。
環境問題ってのは我々の世界ではタブーというか、鼻で嗤う対象となりまして、えー実際環境問題に取り組んでる空冷ワーゲン乗りの人なんていないと信じています。
というのも、今の環境保護ムーブメントは、環境保護ビジネスとも言い換えることが出来る訳で、省エネ低燃費、環境に優しいものに買い換える、環境負荷が高いものは使わない、などなどとにかく何でも買い直させようとする。
まあ、納得して買う人はいいんですし、いまのところ古い車に乗るなとか強要されてる訳じゃありませんけど、相変わらず温暖化だとかマイクロプラスチックだとか、どっかの誰かが得するためのデータのように思える訳で、信じにくい。
素直に言いますと。
白人主導の欧米社会が、そんな真面目に地球全体の未来のことを考えてるとは思えないんですよ、歴史に鑑みれば。
100年、200年では人は変わらないと思います。1000年くらいで意中の相手にいきなり夜這いとかはしない、くらいに社会規範は変わるかもしれません。
欧米諸国の皆さん、ほんの100年前は、問答無用で殺し合ってたんですよ。白人以外は殺すのに理由すらいらなかった。
鯨だってイルカだって取り放題。食べないけど搾油だけして魚の餌にしてたレベル。
戦争終わったら急に生命だとか環境だとか人権とか倫理だとか言いだして、ちょっと怖いやん。
ま、100年くらい先の人達の世界は、環境問題より発展途上国(主に中国とインド、アフリカ)の人口爆発で食糧エネルギー問題が起きますから、自ずと地獄のような略奪戦争が起きている可能性がありますので、そちらを警戒した方が未来の人々に恨まれなくて済むのでは、と思うんですが。
ん。
ま、いいや。 私そんなに長生きしませんから。
ちなみに、今のまま文明社会が続いて、それなりに全人類が裕福な状態を保つことが出来れば、200年後くらいには今の半分くらいになるそうですよ。
人類史上200年間も平和だったことなんてないけどね。
あ、タイトルですか? 人口爆発の話ですよ。
かねがね、74年以降の高年式ビートル乗りの皆さんにとって、ホーンリング付きのビンテージハンドルというのは垂涎のアイテムでありました。
それというのも、ハンドルを手に入れることは出来ても、ハンドルシャフトのスプライン形状の違いから容易に換装することが出来なかったためであり、年式的にそこまでするのもなんだなーという気持ちがブレーキをかけるようでして、私はそれらの実現に至った人を寡聞にして知りません。

しかしそんな要望が多かったのか、近年(といってもだいぶたちますが)、フラット4さんから、ビンテージハンドルレプリカの、高年式のテーパーシャフトバージョンが発売され、高年式にもボルトオンでビンテージハンドル(レプリカだけど)が付けられる!
と、小躍りしたのもつかの間。

ワイパースイッチのレバーが当たるじゃん・・・。
こういうところが意地悪なフラット4さん。
ワイパースイッチはダッシュに移設してねと、別売りで低年式タイプのワイパースイッチも用意されてます。
が、しかし、ハンドル買うので一杯一杯の貧乏人はどうすりゃイイのかって、ボルトオンで付くと思ったんだよーって嘆くあなたに、私から、お家で出来るワイパーレバー加工術を伝授しましょう。

まずワイパーレバーを外します。
簡単ですね!

どこのご家庭にも転がっているアルミブロックの破片を持ってきて合わせます。

ガッチリ固定して穴を開けます。

レバー側には3ミリのタップを切ります。

3ミリのネジを四本使って固定します。
この時ネジ穴の貫通角度を微妙にずらすのがコツです。正確に開けるとねじり剛性が得られなくなります。
私は適当にやってもちゃんと穴位置をずらすことが出来るので、特に何度とかは決めてません。

しっかり固定したら、元のレバーがハンドルに当たる部分を、斜めカットです。

研磨して段差を馴染ませます。

気休めですが、別にやってもやらなくてもイイですが、「鉄みたいなすごい強度の、金属でもアルミでもくっついちゃうぜ的パテ」で全体を均します。本当に気休めなのでおそらく強度には関係しません。でも「フィジカルで負けててもメンタルでは負けていない」って、スポーツの世界では常套句ですから。雰囲気大事、気持ち大事。信じる気持ちが大事、それが一番大事。

ちょっと変わった形になったけど、使えればいいんです。この作業のミソは、元のレバーを分断してしまわないところです。

大体五ミリから三ミリくらいのクリアランスですがなんとか確保できてます。
プロの方はこういう作業の場合、TIGでバチバチッと溶接しちゃえば簡単にできるんでしょうけど、溶接機なんてないよ、というご家庭ではハンドツールだけで出来るこの方法を、是非お試しください。

出来ました☆
ついでにハンドルカバーも付けていい感じですね!
急に寒くなると、作業効率が格段に落ちます。
私のモチベも格段に下がります。
鉄は触ると冷たいので、ソフト系の作業しましょう。

気温が下がるとビニール系は固くなるのでしんどいです。
シートの張り替えです。

タイプ1の73年にだけ採用され、殆ど作られなかった通称「オバQシート」。(全国区の呼び名かどうかは知りませんが) この俗称の元となったバックとヘッドレスト一体型の斬新なシートは、案の定不評(だったんでしょう)で一年で終了し、翌年からは再び68~72年で採用されていた「肩付き」のハイバックシートとなり、生産最終年である77年でいきなりヘッドレスト分割式となるという、ワーゲンのシート史は実に謎です。

本来なら張り替えが妥当ですが、今回は古い皮を被せます。色々と作業が積み重なってますからねー。
で、ソフトもの作業第二弾。

触れたら崩れるほどデリケートな、純正グローブボックス。
これ元々は紙を固めたもので出来てまして、いわゆる紙の繊維を使った樹脂の一種とも言えるんですが、これ系は経年劣化で結合が分解して素材に戻ろうとします。

これのリペアを請け負った訳ですが、実際FRPの製品買ったら7000円くらいなんですよね(ただし年式によりちょっと加工が必要な場合もある)わざわざ直す意味あるかというのを私が考えたらダメなんですが、これも勉強だと思ってやりましょう。

接着剤でボール紙をぐるりと外枠に合わせて貼り付けます。

こんな感じ。
養生テープは、形が変形しないように補正の役割をしています。
気温が高いウチに作業を進めたいんですが、電話がちらほらかかってきて、例によりまた仕事が詰まってきました。
冬眠したい。

「土地、買いませんか?」ってのはバブルの前によく言われたことで、これからは地価がどんどん上がります、といわれた時期と重なります。特に我々の親世代なんかが、生活も安定しだして、今の生活以上を意識しだし、欲に目がくらんでクラスチェンジを目論んだ結果、:田舎のどうしようもない土地をまあまあの値段で買い付けたという過去があります。
無論、その後にバブルが到来したため、本当に土地の値段はウナギ昇りに上がったのですけど、いかんせん一介のサラリーマンがそんなマメに土地値をチェックしているはずもなく、自身も仕事で忙しいこともあり、運用はもとより、土地の売買を積極的に行うなどということは当時ほぼ無く、バブルが終焉を迎え、結局本来の値段かそれ以下の値段あたりに落ち着いた土地値をみて呆然とする、という方が殆どでしょう。
第一、当時のサラリーで買えるほどの土地がどれほどの価値があったのかというと、実はあやしいものでして。土地売買ブームは不動産業界ぐるみの詐欺、とまでは言わないけれど限りなく詐欺に近い行為だったのではないかと思われます。
詐欺でないなら、当て物の一種であると、当時の人は考えなかったですけど、今ならそう捉えられます。
というのも、値段が上がった当時、土地転がし目的だったとしても、そのろくでもない土地を買う人間がいたのかどうかは怪しいところで、結局みかけの相場が上がっていただけとも言える訳で、価値があった訳じゃない。
ですから、よく聞く「あの時売っていれば良かったのになぁ」という嘆きは、諸行無常の響きに似ております。
で、そんなおり、昨日私の元に長年空き地だった隣の土地の所有者さんから「土地を買ってくれまいか?」という話がきた。
内心、やはり来たかと思っていたのですが、はっきり言って破格値です。
小遣いで買えるんじゃないかというレベル。
なんでそんなに安いのか?
というよりも、安くしてでも売りたい、なんならタダでもいいくらい、という意思表示です。
というのも、隣の土地は空き地なので固定資産税がモロにかかるんです。そして敷地面積が300坪あるという。
私の住んでいるあたりは結構路線価低いんですけど、それでもこれだけの面積があると税金は高いです。
土地、建物の所有者というのは、土地や建物を手放さない限り永久に固定資産税を払い続けなければなりません。
まあ、なんにでも税金をかける日本ですが、こればかりは酷いなと思います。
一度買うと、他人に譲渡する以外は、ほぼ所有権から逃れることが出来ません。
利用価値のある土地なら、売却せずとも寄付などを自治体や組織団体が受け入れてくれることがありますが、逆にそんな土地なら寄付しなくても売れるとも言えます。
問題は、利用価値のない土地や、過疎化が進む僻地や、ピークの過ぎ去ったニュータウンの宅地や、老朽化したマンションなどを持っておられる方々です。
なんせ売れない。
なぜなら前述したように、誰もいらないから。
売れない土地ってのはもう、ババ抜きみたいなもんですわ。
最後に持ったやつが負け。そいつが税金払い続けなきゃいけない。
そして私の目の前にはジョーカーのカードだけが一枚差し出されている状態。
もっとも、価値のない土地だと税金もタダみたいなモノになるんですが、そんなタダみたいな土地に限って無駄に広かったりするから、毎年毎年じわじわと税金が吸い取られて、財産が目減りしてゆくんです。
私の家の隣の土地の所有者さんも同じような状態で、いずれは家を建てるつもりだったのだそうですが、忙しくしているウチに時が過ぎて、50年間固定資産税を払い続ける結果となり、ついには「死ぬまでに処分せねば、子々孫々末代までに迷惑がかかる!」となったのだそうです。
まさに負の遺産。
そうそう、これ資産相続する際はもちろんついてきます。
放棄も出来るんですが、一部放棄は出来なくて全部放棄になるので、都合の悪い資産だけを相続しない、なんて事は出来なくなってます。
固定資産税、まさに鬼畜の所業です。
空き家問題というのがここ数年問題になってもいますが、負の遺産として抱えている空き地問題というのも実際の所、先祖代々の土地だったりする場合もえてしてある訳で、故人の怨念かの如く、子孫の経済事情をじわじわと締め付けている訳です。
土地は車のように廃車をしてスクラップをし、所有権を放棄することが出来ないため、必ず譲渡され、所有権が継承されなくてはなりません。いらなくなったからといって、荒れた土地を放棄して無法地帯にされるのは自治体としても負担が増えるので、この制度というのは見直されにくい傾向にあるのでしょうし、庶民感覚として「土地を持っている=金持ち」、と思い込む方が多いため、どうしても問題が顕在化しにくく、墓地継承問題と同じく社会問題に発展しにくいのでしょう。
もちろん私、このルーザーゲームは断りました。
広大な土地を得る快感というか、支配欲と言いましょうか、そういうのは魅力的だったんですけど、はっきり言って高台で接道してはいるものの直接アクセスは出来ず、造成が中途半端でどうにも使いようがない。使えるようにするには相当お金がかかる。ある程度の投資を厭わなければ、数千万単位の商売が出来る可能性もありますけど、私自身がそんなことしてる暇もなければ、お金もない。第一私なんぞに銀行が気前よく融資してくれますか、っての。
しかし、日本ではなんでもデカいものを持つと税金かかりますけど、逆じゃないですかね?
我々は、車や、家を「買ってやっている」、という風に考えられるのではないかと思うんですよ。
金銭を使って経済活動を積極的に行っているのであり、社会に貢献していると考えられると思うのです。
家や車を自分のものとして所有して、自己責任で維持までしてやっているのに、なんでそこに国が介入してきて税金をかけるのか?
むしろ、金銭をできる限り消費せず、借り物や共同使用などで済ませ、動産や不動産といった資産を所有していない人間に対して、「非消費税」をかけるべきではないだろうか。
なんか、頑張ってるやつが損する社会よな。別に余裕がある訳じゃないんだけど、頑張って家買いました、車買いました! ってやってるやつが、全然褒められない社会って虚しいです。
別に強者でもないのに。弱者に転落したくないから頑張っているだけなのに。
おもいません?

ちょっと懐かしい写真が出てきた。

まあ別にどうでもいいんですが、割と気に入っている写真です。

これとか。
で、誰でもあると思うんですが、ふと昔のことを思い出したりします。
そんなときに限って、懐かしい人と再会したりします。
で、数年単位のブランクがあったりすると、その間の状況を知らなくて、その変化に驚いたりするのもよくあることです。
同時に、オトナ、特におっさんになってからの期間にそのような体験をすると、自分もそれだけ歳を食ったのかと思わせられるわけでして。
あの時三十後半だったのが今は四十後半だ、とか。
ま、別にどうでもいいんですけど。
人生色々あるよなぁと思ったり。
ただ、私は、そういう方達にいつも覚えられていて、何かあるとフラッと寄ってくれたり、懐かしいなと思って顔を出してくれたり、車が壊れた困ったぞと飛び込んできてくれたり、お土産くれたり、差し入れ持ってきてくれたり、してる訳です。
たぶんヘルムの店長まだいるだろう、まだやってるだろう
ってかんじで。
わずかでも、皆様の心の支えになっていれば幸いです。
私は自分の商売をそういう風に捉えています。ですから、世の中の車屋さんほど車のことは詳しくありません。
ただ、何かを直したり作ったりすることで必要とされたり、感謝されたりするのが好きだからやってるんだと思います。
――なので。
――12月です。
私が正月に餅が食えるように。
ガンガンお金を落としに来てください。
出来れば早くて高くて簡単な仕事がいいです。
令和元年最後の月を、有終の美で飾ろうではありませんか!